たくろう


何か昨日はたくろうが脳内ツアー中でした。
だいぶ前、ヤマネの宿として知られたある民宿で、民宿のオヤジと二人で一晩中飲みながらたくろう話をしてしまい、次の日に二日酔いでスカイラインのワインディングでシェイクされ、泣きたくなりました。
私に言わせればたくろうはリアルすぎて聴くのがつらいのです。
でも、オヤジは「だが、それがいい」と。
松山千春中島みゆきは歌詞が背伸びしすぎていて、いかん、と。
まあ、そりゃそうです。中島みゆきが裸足で夜明けの電車で泣いているかというと、実はこれは彼女の性格からして否に近いのです。
たくろうは等身大なんですよね。
だから私にはたくろうの曲はつらいんです。
いろいろ考えて泣けてくるんだな。


ちなみに宿では、オヤジの失敗話が面白かったです。
客商売では、政治と宗教と野球の話はするなというのは、ここで聞きました。
某がっかいの悪口をうかつに女性客にしゃべったら、おとなしくて美人の女性客がいきなりガブリと噛み付いてきて、半分肉がちぎれそうになるくらい食いつかれたって言ってました。
こわいんです。このネタは。誰が学会員かわからないし。
それにしても、この種の話はだいたい「美人」なんですよね。女性に対する枕詞ですか。
戦前の新聞では「美人」は女性形容の代表格で、「美人女将」とか「美人バスガイド」とか、あげくは「美人女性の首無し死体」とか、平気で書かれていたそうです。
某探検隊の「人跡未踏のジャングルに人食い虎を見た!」と類似した矛盾を孕んでいますね。