奴の名はG

最近、おそろしいことに家に子Gが出てきます。
もう10匹ぐらい捕まえました。
どうも、よそから入ってきたのが寝室で卵を産んだらしいのです。
こいつわこまった。


バルサン焚くかー。


バルサン焚くとなると、レンズしまわないとまずいよね。


バルサンの煙を、近所の方に火事と勘違いされたことが高校時代にありました。
あのときは、泊まり込みのバイトをしていて、社員寮の一室を借りたんです。
で、その部屋にギターと、何冊かの本を持ってきて、一月半ぐらい住みました。
ある日、仕事から帰って畳の上で寝っ転がりながら本を読んでいて、眼鏡を外して畳の上に置いてたんです。
「ちょっくら豆腐でも買いにいくか」と眼鏡をかけようとすると、眼鏡のガラスにホコリがいっぱい付いてるのが妙だな、と。
よく見ると、そのホコリはみんなモゾモゾ動くんです。


だ、ダニ!ダニがいっぱい!


あわてて隣の部屋のカモさん(チーフ)に


「かかか、カモさん!ダニですダニダニ!」


って報告に行くと、


「ダニぐらいでうろたえるなよ(笑)」


って話になりましたが、部屋に入ってびっくりしたのはカモさんのほうでした。


ダニの発生はそれはそれはすごくて、窓がくすんで見えるぐらい。
くすんで見える原因はガラスに張り付いた大量のダニなんです。
畳の上のダニは保護色でわからないんですが、ヘリの濃い緑色のところに、ホコリをかぶったみたいにダニが異常発生してました。


こいつわこまった、とりあえずバルサンを焚いてから考えよう、という結論に達し、6畳間にバルサン40畳分を焚いて数時間放置してみたんですが。
数時間後に窓を開け放ち、煙を外に追い出したら近所の人が火事と勘違いしてバラバラと駆けつけてきました。
ごめんね火事じゃないんですバルサンなんですダニがとんでもないんです、って説明を駆けつけてくれた人にみんなに話す羽目になりました。
田舎なんで、ちょっとヘンなことがあると人があっという間に飛んでくるんですね。
「谷地の関さんところの下の娘が、あそこのバイトさんの部屋に泊まりにいったみたいよ」なんて情報は光の速度の如くに村中を駆け巡ります。悪事千里を走る!
これだから田舎ってヤツは!


で、バルサンの煙を追い出した後に部屋中に掃除機をかけたんですが、窓ガラスの下に 5mm の厚さで(誇張無し!)ダニが積もっているのには心底うんざりしましたね。


(結論)

  1. 貧乏性を出して非防虫畳を使うと、ある日突然ダニが沸くことがある
  2. バルサンは事前に近所に連絡してから使おう
  3. 田舎娘に手を出すと、おそろしい速度で噂が伝播するので気を付けよう