古くて良いもの

たまに、「古いレンズを買いました」って話をすると、「新しいレンズの方がよく写るぜ」って言われることがあります。
まあ、一般描写はそうなのかもしれないけど、等倍を超えるマクロはちっともそんなことがなくて。
下の写真は、最新のニコンマクロレンズ Micro Nikkor 60mm F2.8G ED をリバースにして、4倍で撮影したもののセンタークロップと、EL Nikkor 50mm F2.8N のリバースのセンタークロップなんですけど
comparison
60/2.8G は軸上色収差の補正状況に難があります。
これが、専門バカと八方美人の違いです。
一本千円−二千円で購入できる EL Nikkor 50mm F2.8N が、その20倍以上する価格の 60/2.8G を打ち負かしてしまうんですね。
撮影条件が違うので厳密には言えないんですが、今までの経験からして、細密高倍率マクロを撮るなら、一般撮影用のレンズリバースよりも引き伸ばしレンズのほうがよほどマシです。
そして、引き伸ばしレンズよりも高倍率マクロ専用レンズの方がおよその場合は上なのです。
さらに、高倍率マクロレンズも優劣があります。


ここまで拡大して撮影し、画像を強拡大するのはイジメに近いですが。


なにも私は懐古主義でも、新しいものを買うお金がないんでもありません。
今の一般撮影用レンズは、リバースにして等倍以上の接写を高解像度でできるだけの性能がないのです。
しかも自動絞りが邪魔をするんです。
そりゃニコンさんが、マクロニッコール 50mm F3.5G ED (x1-x5) を出してくれたら、25諭吉出しても買いますけど。
キヤノンに MP-E があるのに、なぜニコンにはないのでしょう?
かなり私はがっくりしてるんですぜ。
それでかなりのアカデミックユーザーをキヤノンに取られてるって、そろそろ気付くべきです。