日本最南端のスカルン

doublet2010-05-11

朝からスカルン。採集がスカでもルンルン♪。
それがスカルン。
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しかし、今年はハブが多量に出てるらしいので、要注意。
島の人も打たれて*1那覇までヘリ送りになったらしいです。やっぱり、島の北に向かったらしいのです。
長さ1.5mある棒を持って、藪をつついて蛇を出す方式で、ハブを藪から追い出します。
産地まで海岸沿いで、ハブに打たれるとは考えづらいのですが、まあ念のため。
ちなみに、ホントにハブが出ると、攻撃態勢のとぐろを巻くので、棒の先端を何度か咬ませると向こうが疲れてくるので、逃げようとしたところを棒で撲殺するんだそうです。
いやいやいや。無益な殺生はしなくていいです。


産地はとにかく鉄の多いスカルンです。戦争中に磁鉄鉱を掘ったらしく、日本鉱物誌にもその名が出てきます。
比高百メートル弱の岬に二ヶ所、鉄の鉱床が見えますが、延長は10メートルもなく、本格的に掘ったとは思えません。わずかに石垣が残り、人の手が入ってるのがわかります。ただし、鉱石鉱物の磁鉄鉱は、d12面体の結晶で、大きなものは五センチぐらいある立派なものでした。


とにかく多いのが灰鉄ザクロ石で、いくらでもあります。
島の北の岬は、ザクロ石の赤い色で染まっています。
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緑簾石もあります。銅が含まれているようで、潮風でアタカマ石、パラアタカマ石になってます。けっこうきれい。
垂直に近い露頭を這いずり回り、ヘビのヌケガラにヒヤヒヤしながら、何個かガマを開けました。
水晶はあるんですが鉄で汚れ過ぎ、洗浄しないとわかりません。インクルージョンが多そうです。


あとは、氷長石がいいですね。イメージとしては、コブシとカワバのあいだぐらい?


岬の一番上に、人が寝ころんで入れるサイズの横穴があります。
戦時中の見張りでしょう。
見張り員は、眼下の珊瑚礁を横目にザクロ石の穴に潜り、昭和20年3月末、米軍の大艦隊になすすべもなく眺めていたのかもしれません。
傾斜が急でボルダリングに近く、上がるのはおすすめしません。




この村のメインストリートは村道一号線なんですが、なんと最近、フットライトが付きました!!!

*1:ハブに咬まれることを沖縄では「打たれる」と表現します。一瞬の攻撃だからです。