コニカルコ石

布賀鉱山四番坑のコニカルコ石。もこもこ。
conic
コニカルコ石(conichalcite) CaCu(AsO4)(OH), orth., P212121
12倍。
コニカルコ石はカルシウムと銅の塩基性砒酸塩鉱物で、砒素を含む二次酸化帯に時折見られます。
日本で一番きれいなものを多産したと思われるのは喜多平鉱山(山口県)で、古くから立派な標本が流通しています。
喜多平のものは、基本褐鉄鉱がベースなんですが、布賀ではなんと方解石やホウ酸塩鉱物の白地にコニカルコ石が乗ります。
分析では、ビスマスがかなり入っているようです。三価のビスマスはどこを置き換えてるんでしょうね。
写真をよく見ると、白色針状の鉱物がモコモコを貫通しているものがいっぱいあり、どうもモコモコがそれを足がかりに結晶化してるようです。
ザレシ石(昔のカルシウムアガード石)かオリーブ銅鉱か、そのあたりかと思うんですが。


空間群 P212121 ですから、きちんと単結晶になったら、水晶と同じで、右の結晶と左の結晶が出てくるはずなんですが、そんな結晶質のコニカルコ石って見たことありません。あるのかな?