アゾベンゼン

アゾベンゼンというのは、ベンゼン環(フェニル基)がふたつ、アゾ基 (-N=N-) を介して結合した分子です。
これ、結合様式によって異性体が出来、片方は trans-アゾベンゼン、片方は cis-アゾベンゼンと呼ばれます。
この二つは、熱や光で入れ替わり、その時に分子の形が大きく変化するので、光(熱)スイッチング分子としてよく知られています。研究段階ですが、きわめて広範な研究があります。


最近だと産総研で「結晶が光で動く」なんてのもありましたね。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2015/pr20150619/pr20150619.html


azobenzene


エネルギー的には trans-体のほうが安定なので、市販品は基本的に trans-アゾベンゼンです。
オレンジ色の結晶で、単斜晶です。cis-は調製がめんどくさいので、またあとで。
可視光当てると trans-に変わってしまうというのが、撮影の最大の障害です。


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