台風18号の風雨で、ととろのバス停が壊れたそうだ。
ととろは、いうまでもなくあのトトロ。
所在は大分県南海部郡宇目町で、へんぴなバス路線の途中にある。
この行政区分でピンと来た人は石が好きな人でしょう。
この路線、どん詰まりは木浦鉱山である。


もちろん木浦には何度も行ったのだが、そのころはまだ
例のアニメのできるずいぶん前で、通り過ぎただけだった。


木浦鉱山では、金が無くて郵便局の前でシュラフで寝ていたら、
近所の宿の人に拾われて、激安(確か2000円しなかった)で一泊三食をごちそうになった。
長○館*1なんて、貧乏学生には泊まれなかった頃の話。


最近になって、このバス停の前を通り過ぎる機会があった。
例のアニメの看板がこれでもかという感じで立っているのだが
田舎のバス停にはこの看板は似合わない。
こういうのは埼玉のほうに任せて、昔のままにしてほしいと思うのは私だけだろうか。
もっとも、古い屋根付きバス停なんて田舎に行けば至る所にあるので
保存も何もないんだけれど。
野宿にはもってこいの、屋根付きバス停。


もののけのアニメのモデル地は屋久島、小杉谷上流あたりかな。
さすがに世界遺産なんで、看板なんか立てないだろうけど。
屋久島でびっくりしたのは、ウィルソン株あたりで、サンダルはいたおねーちゃんが
夕方だというのに、うろうろしていたこと。
観光地だと勘違いして屋久島の奥山に入っていく人はたまにいる。
屋久島は山が深く、谷は滝ばかり、必ず毎日夕立が降るし、
道は木の根っこばかりで歩きづらい、いわゆる正統派の山なので
勘違いする人はひどい目に遭うことがある。
道に迷って谷に下りたら、遭難すること必至。
でも、いろんな所にペグマタイトがあるので、用意のできている人には
楽しめる山でもある。
かなり標高の高いところで、電気石ペグマタイトを見つけた。
正長石なんて、いくらでも転がっている。


宮之浦岳の山頂にビールを2リットル担ぎ上げたら
山頂でまわりの人が群がってたかってきたのを思い出す。
あっという間に無くなってしまった。


一緒に登った友人はその後亡くなった。


トビウオのつみれのみそ汁が懐かしい。



豚のアニメの主人公の隠れ家のモデルは、もっと行きづらいところにある。
この島は石灰岩のカルストで、実際の扇池はアニメより小さい。
三角波と瀬戸の速い流れに苦戦するので、自力でたどり着くにはなかなかの難所。
対岸で、方解石と珍しい黄鉄鉱の貫入双晶がみつかる。



と、宮崎アニメで思い出す場所を書き出してみましたが、私は「カリオストロの城」が一番好きです。

*1:木浦でもっとも有名な宿