科学者の寿命
昨日は酒盛りだった。
飲みながら議論になった。
飲みながら、「科学者は科学に対する知的好奇心が無くなったら、寿命だな」との個人的結論に達した。
最近は国がまんべんなくお金を出してくれないので、研究に専念する前に、金策に腐心することが多くなった。
それはまあそれとして(良いとも悪いともいえない)、金策にかけずり回るあまりに、
知的好奇心(まあ、知的欲求だな)をしぼませてしまう人のいかに多いことか。
「わからないことをわかるようにしたい」という欲求は、当然のことながら科学の本質で、研究者の資質である。
好奇心のない科学者なんてあり得ない。嫁のいない結婚式のようなものだ。
無論、金がないと研究はできない。
紙と鉛筆で研究をする時代はとうの昔に終わった*1。
しかし、金はあくまで手段であって、目的ではない*2。
研究者を金の亡者にしてしまったのは誰か。
まあ、もちろんいいんですよ。大きな金を稼いできて、研究分野を大きく育てて
まわりの分野とのバトンタッチをうまくつなげられるようにするのは、必要不可欠なことだし。
でも、やっぱり科学者を名乗るなら、飽くなき好奇心が根底になけりゃダメよ。
そうでない人は、金稼ぎに専念して、プロデューサーになればいい。
「応用に結びつかないと、研究の意味がない」なんて言っている人は、そういう会社を興せばいい。
いかにして金を稼ぐかという手法論は、企業の方が国研などより遙かにシビアだ。
「儲かることをする」というのは、企業の最初のスタンスなので、当たり前なんだけど。
んで、まじめに研究する気の無くなっちゃった人は、そのポストを空けて欲しいんだよね。
じゃないと、後ろで待っている「研究がやりたくてやりたくてウズウズしている」人がかわいそうだよ。
やっぱりバランス感覚なんだろうな。
で、「流行りの研究」「簡単に論文が書ける研究」にみんな走っちゃうというのは、お定まりの構図。
写真は、ある金山の粘土に埋まった山金(5mm)。産地は群馬。
矢野顕子について
矢野顕子が好きだという話をちょっと前に出しましたが、これって坂田靖子好きと同じ土壌の上に
成り立っているのかも知れませんね(オレは大の坂田マンガファンです)。
好んで聞く矢野顕子作品は「elephant hotel」「piano nightly」です。
長距離ドライブに行くときは欠かせません。眠くなると歌っていたりします。
一日中土木工事みたいなことをしているのに、朝「ぴよぴよぴぴぴ、ヒヨコがぴょん」とか
「長い昆布にぐるぐる巻き」とか歌っているのは、ちょっと人には見せられませんね。
坂田靖子マンガなら「マーガレットとご主人の底抜け珍道中」「伊平次とわらわ」が特に気に入っています。