くったりくったり
書類書きも一段落付いたので、中村庸夫「ウミガメの冒険」を読む。
講談社青い鳥文庫なので子供の本だが、かなりお勧め本。
著者は知る人ぞ知る水中カメラマンだ。
いろいろな視点からウミガメについて、あたたかく書かれている。
- 作者: 中村庸夫,大矢正志
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/04/15
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ウミガメの墓場があるという話を読んで、深沢七郎「楢山節考」を思い出した。
深沢七郎の代表作で、姥捨ての話だが、人によって膨らむイメージが全く異なる本だ。
オレは、「楢山節考」からはあたたかみというか、懐かしいものを感じる。
そんなことを書くと食糧難を知っている方々から怒られそうだが、感想なのでしょうがない。
映画の方は、白黒、カラー版ともよい出来。
両方の映画とも、演技のためにお婆さん役が自前の歯を抜いて義歯にしたという気合いの入りよう。
(古い方はお婆さん役を田中絹代が、新しい方は坂本スミ子がやっていました)。
しいて言うなら、白黒版のほうが性描写がどぎつくって、いかにもでよろしい。
映画「八甲田山」と共に、子供に見せると刺激の強すぎる邦画の一つ。
「ビルマの竪琴(古いほうね)」「楢山節考」は、いまだに子供時代に受けた衝撃が焼き付いている。
子育てって怖い。どんなものでも成長の栄養になってしまうんだから。
だからといって、手塚治虫や長谷川町子だけを子供に読ませようとはしません。まちがっても。
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
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話がそれてしまったが、ウミガメの墓場、見てみたいねえ。