シーライト?

Webでカット石のページを見ていたら、シーライトという鉱物名が目についた。
シーライト?なんだろう?seelite *1かな?と、ちょっと気になった。
いや、これって scheelite *2かなと想像して調べてみたら、やっぱりそうだった。
それなら、「シェーライト」なのでは?
化学者シェーレの名前を取ってるんだよね。スウェーデン人だけど、やっぱり「シェーレ」でしょう。
「シーレ」っていうひとはいないよ。
それともスエーデン語の発音が違うのかな。調べた限り、そんなことないようなんだけどな。
あるいは、外国人ディーラーがそういう発音をしてるか。あるいは聞き取り違えてるか。


科学は一日で成ったものではなくて、長い長い歴史があるんだけど、今はなかなか
学校では科学史って教えてくんないんだよね。そんな時間もないしさ。
今、わかっていることの最初をちょこっとするだけで精一杯。
日本の化学はドイツ化学の流れを大きく引き継いでいる(もちろんそれだけじゃないんだけど)のに、
誰もそんなこと教えもしないし。大学院生も知らないんだよね。
シーライトという名前は、科学史を冒涜しているような感じがして、とてもイヤ。
「俺は一人で大きくなった。誰の世話にもならない」って顔をしている子供みたいで。


前に、とある試薬会社からマグカップを購入したことがある。
周期表が入ってるってカタログに書いてあったんだけど、その周期表がバラバラになっていた。
「これは、デザインにしても劣悪すぎる。全化学者へケンカを売ってんのか」と、電子メールでクレームを出した。
周期表の並びは人類の大きな財産の一つで、その並びをバラバラにするのは、科学者へ唾吐く行為に他ならない。
いろんな形状の周期表があるのとは本質的に違う問題だ。
だって、化学の会社ですよ。chemist がやっているとうたっている会社で、どーしてそーゆーことができるの?
傘やネクタイならわかるよ。全部模様で埋めなきゃならないんだから*3


よほどクレームが多かったとみえて、次の年にはきちんと並んだ周期表になっていた。
当然だ!プンプン!!


あー。今日は書類書きで、ストレスが溜まってンなあ。
読んで腹が立った人は、ごめんね。

*1:ウラン鉱物

*2:タングステン酸カルシウムの鉱物で、代表的なタングステンの原料。日本語だと灰重石(かいじゅうせき)。

*3:傘とネクタイも売っていた