日本の鉱山


ここしばらく、資料に載っている鉱山の名前と位置を WGS84 座標系のデータにしている。
べらぼうな数。終わりが見えん。終わることはないだろうが。
この国は、(かつて)なんて地下資源の豊富な国だったんだろう!!
改めて感嘆。
推測なんだが、鉱区登録や試掘の申請が出ていない、「地元だけ知る鉱山跡」まで計上することが可能なら、坑道と露天掘りの数はたぶん全国で5万件ぐらいあるんじゃないかと。
もっとあるかも。いったいいくつあるんだ?
足尾山地マンガン坑の数を正確に答えられる人が存在しないように*1、この命題には結論が出ない。正しい答えはあるはずなのだが*2
そして、古い情報を知っている人は、いつかこの世を去ってしまう*3
古い坑口はいつか朽ち、ズリは自然に帰ってしまう。
盛者必衰、会者定離は世のならい。


資料集めの大事さが身しみて実感できた。
よーく調べてみると、けっこういろいろ出てくるもんだ*4
資料の存在を知らなけりゃ、「新産地発見」ってなことになるんだが、残念でした*5
この勘違いは多い。オレも気を付けなくちゃ。
眉唾の記載も少なくない。某鉱山で「アウイン石」の記載があるけど、ほんとかな。
過去の情報だけを鵜呑みにするのも馬鹿らしいが、文献も読まずに探し回るのは徒労が多すぎる。
宝探しと同じで、資料集めは探索の時間以上取った方が効率が良い。
もっとも、効率だけを追求するのなら、詳しい人についていくだけでよいのだが。


しばらく行く場所には困らなそうだ。
というか、行きたい場所が多くて、ウズウズする。
輝安銅鉱って名前を聞くだけで、ヒグマと対決したくなる。
リストアップした産地のうち、90%以上の場所は空振りだろうけど、10%は当たりで、1%ぐらいが大当たりぐらいの確率かな*6
今年は(も?)うまく当たりを引き寄せられますように。
早く、体調が良くなって、まとまった休みが取れないかな。

*1:いや、これほんとにいくらでもある。地質図とか地調月報とか国内鉄鋼原料調査とか地下資源報告とかに載ってない坑がいくつでも開いている。

*2:細倉鉱山もいい例えか。三十三山の合併って言われている。坑口はいくつあるんだか。足尾の旧坑跡は、古河情報では200ちょっとあるとか。

*3:以前、あるところで、「黄銅鉱の結晶なら、あそこにいっぱいある」と言われた。情報をもらう前にこの人は亡くなった。そんな話は少なくない。イタコの口寄せで呼び出したいぐらいだ。

*4:大学の古い紀要に興味深いネタが多い。県別に行っている地下資源の調査報告等もいいネタが多い。いずれも比較的利用しづらいところに問題がある。後者は pdf にして情報公開してほしいものだ。

*5:「産地の再発見」という表現はものすごく主観的だ。地元はみんな知っているのに、「発見」もないもんだ

*6:特許みたいだな