本:あきた鉱山盛衰記


https://www2.sakigake.jp/secure/book/book-index.jsp


秋田魁新報の記事をまとめて本にしたもの。
貴重な写真や絵画も多い。情報も比較的新鮮。
一般人向けの内容になっており、以前の「秋田県鉱山誌」「鉱山と鉱山集落」に比べ、ずっと読みやすく、鉱山の歴史について記載した内容となっている。
つまり、鉱山付近の地質、坑口の位置と鉱床の規模、特性については触れていないということ。
大まかな鉱山の位置は記してある。
地元新聞の記事をまとめたものであるし、「鉱山盛衰記」なので、それでいいのだ。
正直、「秋田県鉱山誌」と「鉱山と鉱山集落」の鉱山各論は、かなり似通った内容なので、どちらか一冊と合わせて読むことをお薦めする。
この二冊は手に入りづらいけど、どちらかといえば後者の方が古本で見かけるかな。


最近読んだ鉱山関係の書物の中で、特に気に入ったのは「住友金属鉱山の鉱山技術」。
社史に近い本で、一般売りされることは無い本だが、見つけたら2万円出しても買うべし。
鉱山の鉱床鉱脈の特性によって、道具や採掘、選鉱、精錬法を改良する手法が非常に細かく記載されている。
鉱山技術に興味の無い人向きではない。支保の留め方とかね。
こういった鉱山の技術は、100年以上かけて育てた立派な財産なのだが、国内でその真価を発揮できないのがつらいところだ。