doublet2005-04-30

翌日は、日の出から延々ドライブ。
林道を走って、鉱山跡に向かう。
林道の崩落がひどく、てくてく散歩。
いい眺めだが、冬の雪で倒れた木が多い。
雪が残っており、雪上に様々な動物の足跡が見える。
クマの足跡も。
人のものはない。


目的とする鉱山は、戦中から昭和30年代にかけて銅を掘ったところ。
変質帯は坑道位置から下流側 1.5 km ぐらいの範囲だが、金属鉱物は下流にはないようだ。
坑道は完全に崩落しており、表面に植生がもどりつつあるズリがある。
このズリには pyrite が多い。いろいろな面の出ているものがある。
x (7 2 1) っぽいのが確認できるのも。
ビシッと決まった enargite を採集できた。サイズは小さく 7mm ほど。
母岩にきちんと立っているものが欲しかったので、念願がかなってよかった。


次の産地に向かう。
延々とドライブして、やや大きな銅鉱山の支山。タイプはキースラーガー。
林の中をしばらく沢沿いに歩き、転石をチェックしながら散歩。
坑口は発見できたが、ズリに鉱石鉱物が見えない。
片岩に走る石英脈にくっついた水晶を一つ拾ってみる。


さらに、次の産地。
ここは海沿いで、今日は天気がよいので完全に日没まで採集できる。
通産省の古い報告書にあったスカルン。
非常に個々の鉱物粒が細かい、通称「緑色スカルン岩」が多い。
ほとんどのものは epidote だろう。grossular がちょこっと。
鉱石鉱物としては、magnetite, pyrite, chalcopyrite ぐらい。
小さな水晶が多く、縞状に成長の模様の入った紫水晶もあった。
ここも足場が悪く、タガネをハーケン代わりに打ち込んで、細引きでハーネスをつくって体勢確保。
しかも落石がたまに落ちてくる。
上はオーバーハングしているので、音も無く石が降ってくるのが怖い。


にゃあにゃあ鳴いているウミネコがうらやましい。あいつらは空を飛べるんだもんな。
人にかなり慣れている。小さな漁港のそばなのだが、漁船のおこぼれに預かっているのだろう。
さらに海岸沿いに行くと、まだ鉱脈があるようなのだが、海沿いのアプローチが取れない崖の海岸なので、あきらめた。


車でカーブを曲がったら、びっくりしたウミネコが車の屋根に積んだ荷物にぶつかった。
怪我はさせなかったようで、安心した。


さらにドライブして、最終目的地の温泉に向かう。
すべり込みセーフで、温泉で汚れを落とす。
この温泉は町営。250円。ここもなかなか良い。


湯冷ましにドライブして、気の向いたところで車内泊
9時を回っていたので、「コンビニしか開いてないなあ」とコンビニを探したが、コンビニまで20km以上走ってしまった。