♪ガマは続くよ、どこまでも♪

昼の2時に仕事を終わらせ、近場の鉱物産地に行く。
ここは、昭和20〜30年代に鉱脈が見つかり、探鉱程度に軽く脈を押した産地。
以前、地元のじいちゃん情報をもとに探したのだが、見つからなくてあきらめた経緯がある。
じいちゃんの話では、目印の西に鉱脈があるという話だったが、このあいだはその情報をもとに一日探して、結局空振りだった。
今回は東に行く。


現場は深い霧。視界20m。車を運転するのが怖い。
昼間なので明るいのだが、何も見えない。
ホワイトアウトってほどではない。
雨具を着て、転石と露頭をチェックしながら、藪こぎ。
ショウジョウバカマの花がきれい。


30分歩いて、簡単に露頭を見つけた。やっぱり東じゃん。
鉱石鉱物は hematiteが多い。脈幅1m前後。盤肌がわかりづらく、走向不明。
脈石は chlorite, bariteがちょこっとあり、石英脈が多い。
残念ながら金属鉱物はガマに自形結晶を作っていない。二次鉱物でおもろいのを期待して、腐れ鉱石をいくつか拾う。
しばらく誰も来ていないらしく、露頭は手つかずのガマが多数開いて、土砂に埋もれている。
みんな天水でぼろぼろなんだが、とにかくチビガマが多い。
露頭の石英塊を剥がしたら、大きめのガマの蓋だったようで、裏に水晶が付いてきた。
中は灰色〜紫色の粘土が詰まっている。
突っつくと、ぼろぼろ水晶が出てきた。残念なことに、大きくても4cmを越えるものはないが、きれい。
形としては、和賀仙人より尾去沢のものに似ているかな。
照りの良い透明な結晶に喜び、ほじりまくるが、いくらほじっても脈の末端にたどり着かない。脈なのでしょうがないんだけど。
6時ごろ、まわりが暗くなるころ、やっとガマの端を確認。
良さそうなところをもらって帰ることにする。


下まで降りて、温泉で地元のおっちゃんにたまたま出会い、話を聞いた。もうちょっと上は紫水晶があるらしい。新?情報だ。
珍しい鉱物がないかな。あるといいな。
それ以外にも、近場の鉱山跡などの情報を教えてもらう。
お礼に、背中を流す。
すっかり意気投合してしまった。
この温泉は民間で500円。安くないけど、湯は良い。


いつものところでラーメンを食べて帰宅。
家まで30分程度の近場だが、楽しかった。
近い場所ってのは、いいね。