えーい。このクラッシャーどもめ
学生さんが質量分析計のイオン源を洗浄した。
まあ、そこまでは普通なのだが、トラップ電流のモニタである emission のモニタが、フィラメント電流を流していないのに振り切れている。
もちろんイオンも出ない。
「業者を呼びます」という学生さんの対応はいいのだが、「まあまず見させてくれ」と言ってイオン源を開けてみた。
一目見ただけで気がついた。
ハーメチックシールに接続する端子の向きが違う。
インシュレータのソケットの刺し間違い。
90度曲がってはまってる。
引っこ抜いたら、電極の足が一本折れてる。
つまり、フィラメントのプラスマイナスと、ヒータ電源(これはただの抵抗だから正負は関係無い)と、アルメルクロメルのプラスマイナスがごっちゃになっちゃったわけだ。
そりゃイオンがでないのは当たり前だろう。
正しい接続に直すも、イオンは出ず。
イオン源を組み直してみたが、やっぱり同じく。
とりあえず一晩格闘するつもりだけど、こりゃメーカー修理だろうなあ。
悪気が無いのはもちろんわかるんだけど、それで一千万以上の装置をぶっ壊されちゃたまんない。
天然の人って、いるんだよねえ。
どうやったらオスメスの端子の形状を確かめずに接続できちゃうのか、小一時間問いつめたい。
そういう人に限って、自分のそそっかしいところをあまり認識できてないんだよね。
軽くへこむ程度に注意。
おとといの夜、新品をおろしたばっかりの逆相カラムも、学生さんに使わせたら分離絶不調になっちゃったし。
えーちょっとまってよ。
そんな簡単に壊れないよ。ODS カラムって。
60万が一晩でオシャカなのは悲しすぎるっす。
あーもう、イヤになっちゃう。