鋼玉

写真は鋼玉(コランダム)。化学屋にはアルミナという名前の方が通りがよい。
天然の酸化アルミニウムで、モース硬度9と、かなり硬い鉱物。
宝石質のコランダムで、クロムが入って赤くなったものをルビー、それ以外の色のものをサファイアという。
これは鉄で青く着色し、サファイアの方。黒い inclusion を多く含み、ヒビだらけで小さいので宝石になるはずがない。
trigonal, R-3c なので、先週紹介した赤鉄鉱と同形*1
写真の光っている面は (0001) だが、表面の三角の成長丘がトリゴナルちっく。結晶は六角板状晶。


ケイ酸に乏しく、アルミニウムの多い堆積岩が、深成岩による強い熱変成を受け、生成したもの。
この場所では、よく探すと珪線石が採れる。

*1:成分が違っても、同じ結晶構造を取るもののこと。