「硫化」が好き!
キノコじゃないけど、イオウゴケ Cladonia theiophila。地衣類。
赤いのは子器。赤がアクセントになってかわいい。
火山の噴気孔などのそばでよく見かけます。
古い火山でも見かけます。
成長はそれほど早くはなさそうです。
もう半世紀もほったらかしになっているような、古い鉱山のズリ(硫化鉱物が多く含まれている捨石)の上にもよく生えています。
こいつらが生える環境は、硫酸で pH が3を切っているような強酸性の土壌らしいです*1。
硫黄分が代謝のサイクルに組み込まれているのでしょうか?
こいつらに有機硫黄化合物を喰わせてみたいです。何ができるのでしょうか?
この属から、いろいろな成分が単離・同定されています。
Usnic acid, evernic acid, perlatolic acid, olivetoric acid, 2-hydroxy-4-methoxy-6-pentyl benzoic acid のようなポリフェノール構造を持つ安息香酸誘導体が多いようです。
チョコレートを食べるよりこちらのほうが安いかもしれませんよ(ほんとに食べないでね)。
*1:このぐらい強酸性の土壌では、ヤマタヌキラン Carex angustisquama がかろうじて生える程度です