石の反撃に遭い、やっつけられる

朝起きたらすでに9時。
寝過ごしました。
疲れているというのもあるのですが、車内泊の整備が完璧すぎて、気持ちよく寝られるのが悪いみたいです。
あわてて目的地に向かいます。
目的地はスカルン*1です。これに伴われる磁鉄鉱を少し掘ったそうです。
鉱区内に坑道が三ヶ所開いているそうです。
一つは簡単に見つかりました。
盤の大理石に、柘榴石が転々と入っています。


ちょっと奥様!ガーネットですわよ!


露頭の下にも転がっています。喜んで拾いますが、けっこう風化しています。
スカルンの柘榴石って、風化に弱いんですよね。
水晶もちらほら見えます。双晶があるかと考えて探しましたが、無さそうです。


二番目のものは完全に穴が塞がっていました。
磁鉄鉱と柘榴石はここにもあります。一緒にくっついたものをお土産にします。

磁鉄鉱はこんな感じです。d面のみよりなる12面体の結晶です。
柘榴石の結晶のように見えますが、不透明で、磁石にべったりくっつきます。


いわゆる緑色スカルンですが、構成鉱物が肉眼ではあまりよく見えません。


三番目に望みを託します。が、ひどい藪に手も足も出ませんでした。


場所を移動します。
次は大昔、大きな水晶が出たという話だったのですが、ゲートがあって車では入れませんでした。
歩くなら早朝からでないと帰ってこれませんので、又の機会にバイクで来ましょう。


次もスカルンです。ここも鉄の鉱山がありました。
行くと、切り通しに黄鉄鉱がいっぱい出ています。
しかし黄鉄鉱はぐずっていて、採集の対象になりません。
石英質の捨石がいっぱいあり、この中に水晶が入っています。
拾い上げたら、日本式双晶が入っていました。5mmくらいの小さなものです。
透明なんですが、米粒みたいな大きさなので、夏休みのときの双晶ほど喜べません。
それが悪かったのか、急斜面のズリ石が足元から崩れ、岩雪崩のようになって岩塊と共にがけから落ちました。
膝の側面に大きな岩が当たり、すごく痛みます。
あいててて。
「新産地」というより、「辛酸地」?
今日はハードな歩きは無理っぽいです。


さっさと次に移動します。
次は、亜鉛を掘った跡ですが、残念ながら足の影響で、鉱山跡を見出すことができませんでした。
ウバユリの実に八つ当たりします。


日の出ているうちに、ちんたらちんたら林道を走り、露頭をチェックします。
数ヶ所に石英脈があり、うち二ヶ所は水晶ができています。
他の鉱物もありますが、風化が強くてよくわかりません。


膝が痛み、ビッコ引くようになってしまいました。
温泉で汚れを落とし、ご飯を食べて帰ります。
石の恨みは恐ろしいです。ヤツらの返り討ちには気をつけて!

*1:石灰岩のような炭酸岩と、深成岩の接触でできた鉱床。日本の代表的なスカルンは釜石鉱山、秩父鉱山など。