ぐりぐり

ある男子学生がある女子学生に Grignard 試薬の作り方を教えていました。
恋愛感情が無くも無いこの二人、うまくいくといいなあ、と、指導は男子学生に任せて自分は書類を書いていました。
数時間経って覗いてみたら、デキデキとアルキルハライドを滴下しているところでした。
溶液は無色透明。まったく反応が立ち上がっていない感じです。
「ちょっと待て、反応が止まっているぞ」とヒートガンでフラスコを温めたら反応が暴走しました。
あと一歩で吹く、という寸前で反応を押さえつけることに成功し、事なきを得ました。


男子学生がいいところを見せているところだったのに、面子を潰してしまったのを大変申し訳なく思っています。


ついで
別の女子学生が「塩化水素ボンベが錆びて元栓が締まりません」というので、ヘルプに行きました。
ものすごく固い圧力調整のニードルバルブを外すと、パッキンがありません。
本当に何も入ってないのです。
「バカモノ。これじゃ漏れるだろうが」と叱ると、
「某先輩(修士二年)に、パッキンが無いほうがいいよって言われたんです」とのこと。
パッキンない状態でそんなに締めたら、台座の形が変わっちまうよ。
明日説教ですね。
一年ぐらい前にもそんなのがありました。