昨日の黄銅鉱の結晶を横から見たものです。

鉱物採集という立場から見ると、青くくすんだ黄銅鉱は新鮮さに欠け、採集する気をなくしますが、写真に撮って色を眺めていると、これはこれできれいなものなんですね。
一番大きな結晶は、左隣に別の結晶方位を持つ結晶がくっ付き、さらにその左にまた別の結晶が付着しています。
同じ関係で付いている結晶をいくつか確認しているので、これも双晶みたいなんですが。


写真左の黄金色が新鮮な黄銅鉱の色です。
適正露出だと、きちんと色が出てくれるようです。


いろいろカメラをいじってみて、高倍率撮影時のボケはやはりシャッター跳ね上げに由来する振動だということがわかりました。
で、このカメラ(Nikon D80)は、ミラー上げっぱなしで撮影というのはできないらしいのですが、シャッターを上げるタイミングと、CCD に取り込むタイミングをずらすことはできるようです。
カスタムメニューをフルメニューにして、「露出ディレーモード」というのを ON にすると、遅らせることができます。


で、2つのレンズの解像度を比較してみました。
一つは MicroNikkor 55mm F3.5(f=22)、もう一つは EL-Nikkor 50mm F4(f=16) です。
作例はこの間の曹達沸石をじっくりピント合わせして、画像中心部だけ強拡大しています。


MicroNikkor


EL-Nikkor


差は歴然としています。
EL-Nikkor の方がはるかに細部を描写します。
引き伸ばしレンズは立体描写が苦手だという意見もありますが、自分で触る限り、あまり感じません。
これほど強拡大で、被写界深度激浅の被写体に、立体描写もないのでしょう。


で、さまざまな試行錯誤をして、いつものツインを撮ってみました。
レンズは EL-Nikkor 63mm F2.8(新設計のほう)を f=16 に絞っています。
光源はタングステンで三方向。
面の反射が強くなく弱くない方向を狙っています。
ちょっと色温度が低いかな。


もう一つ。
id:hateno さんにアドバイスを頂いたので、今まで片持ちだったベローズにもう一つ足を付け、ジャッキとシリコーンタック(シリコーン粘土)で両持ちにしてみました。
被写体もベローズのレールに乗せ、粘土で固定して撮影したのがこれです。
茶色い結晶の端から端まで1mm弱のサイズです。

この石の、以前の写真はこれです。
http://f.hatena.ne.jp/doublet/20070620011549
だいぶ解像度が改善してますね。
ただ、ミラー跳ね上げのタイミングを遅らせるのと、ベローズをがっちり固定するのを両方してしまったので、どちらが効果を強く及ぼすか、わからなくなってしまいました。
おそらく両方だと思うのですが・・・
一個ずつ問題点を潰しながら、地道に作業していくつもりです。
ご意見ありがとうございます。とても助かります。


(今日の笑える教訓)
カメラの傍で発熱量の大きい強力な光源を目いっぱい焚くと、蛇腹が吸い込んでいた湿気が蒸発して、レンズとミラーに結露します。
何事かと思いました。
よく考えてみると、光源にかけてる電力は 1kW 越してるんだもんなー。
暑いわけです。