なっかなか難しい

結晶の写真をそろそろ撮り始めようかと、練習しています。
が、これがなかなか難物です。
今まで、あまり手をつける人がいなかった理由が少しずつわかりはじめました。


いろいろな落とし穴があるのですが・・・
(結晶成長に関する問題点)

  1. 結晶を引き上げるとき、躊躇していると細かい結晶が大きな結晶の表面に張り付く。これは暗視野撮影でものすごく目立つ。


(サンプリング)

  1. 結晶成長時の写真が撮れない。有機溶媒はレンズに悪い。
  2. 有機分子結晶のエッジはびっくりするほどもろい。ちょっとぶつけると欠けてしまう。
  3. 手で結晶をつまむと手脂が付いて落ちない。ピンセットは結晶に壊滅的なダメージを与える。
  4. 軟らかい結晶は台紙が(鉱物写真のように)耐水ペーパーだと瞬時に傷だらけになる。


(写真撮影上の問題)

  1. 暗視野撮影は結晶表面の欠陥を洗いざらい出してしまう。明視野はのっぺりしていて絵にならない。
  2. 単結晶は絵になりづらい。複数の結晶の集合体は三次元的な結晶の外形を表現できない。
  3. コントラスト比がびっくりするほど高い。


台座用に、合成黒鉛のブロックを仕入れ、少しずつ検討しています。
メガピクセルで結晶を狙うのがこんなに難しいとは想像だにしませんでした。
作例(糸くず付き)

結晶内の分子の配向によりかなり強い複屈折が発現します。


ライティングに凝るとこうなりますが、ダイナミックレンジ大きすぎ。