やばいぞ。本当に収穫無いぞ orz

朝起きて、バリバリと運転して持越金山に向かいます。
清越と並んで伊豆を代表する金銀の鉱山です。
途中、日向という集落の脇に太さ20cmの石英脈が出ていると資料にあったので見てみましたが、瀬戸物状の不毛石英脈で、金属鉱物はほとんど目に付かず、放置。
持越は現在の中外の工場を通り過ぎ、奥のほうをターゲットにします。
道路わきに石英塊がなだれているところが目的地です。
いたるところに、ムラサキシキブが鮮やかな紫色の実を付けています。

この植物は土壌の金濃度の高いところを狙って生えるので、金鉱脈の指標になります。未確定


石英塊はいかにも低温の、瀬戸物みたいなもので、縞模様に沈殿した様子が見てわかります。

銀黒ライクなものがたまに混じっているので割って金属鉱物を確認してみますが、肉眼ではっきりわかるような銀鉱物というのはついに見つけられませんでした。
ちらほらと、ヌケガラが空隙に見つかります。三角形の断面なので母体は方解石っぽいです。
水晶は米粒サイズ。


その上にもかなり掘った跡がありますので、覗いてみます。
鉱石鉱物は大体同じような感じです。


ゲートがある林道入り口があり、持越鉱山が閉山後に作った林道が鉱区に延びています。
歩くと、軽く採石をしたようなところに出ました。
石英脈はここにも出ています。水晶はやはり米粒状ですが、一つだけ、みすぼらしい紫水晶がありました。
氷長石と、裂罅に生成したマンガン酸化物(鉄かな?)があります。


くるくる歩き回り、シカの頭骨が見つかりました。

接合部が好き♪


猫越川支流の河原小屋沢にも石英脈が出て、沸石化を受けた場所があるという資料があるので、ついでに寄ってみます。
しかし、やはりこれも低温生成の不毛石英脈。
採集の対象になるものがありません。
沸石化している場所は、細かい皮膜状のものばかり。
よく見ると、束沸石かなー、という程度でハンマーを出す意欲も湧きません。
一ヶ所、大きくがけ崩れしている場所があり、弱い鉱化を受けて、青い粘土と硫化鉱物(黄鉄鉱)がちょぼちょぼ出ているところがありますが、これも×。
がっくり。


日が落ちてきたので、天城峠に向かいます。
有名な天城トンネル(旧道)の傍の林道に、やはり熱水性の石英脈が出ているという資料だったのですが、地形図ではものすごく近いように見えても、新道、旧道と、その林道がつながっていないことが判明 orz

地形図ではすごく近いように見える(赤い小さな四角が目的地)のですが、新道からも旧道からもこの林道にはアクセスできないのです。標高差は30m以上。
ずーっと下まで車で下りて、林道をえっちらおっちら車で登ったら、確実に日が暮れます。
今回の散策はここで終了。
天城のトンネル(天城山隧道;国指定重文。明治38年開通)の石巻の見事さに感嘆します。


天城越えの道の駅で古漬けのタクアンを買い、あわてて有料道路で帰ってきました。


今回、何も採集できませんでしたが、楽しかったです。