ガムテープの発光

今回は蛍石よりさらに暗く、そして動的な現象。
ガムテープの粘着面を互いに貼り付け、これを勢い良く引き剥がすと青白く発光するのです。
lumi1


lumi2


これは、粘着テープ中の高分子鎖が応力で変形し、これが開放される時の静電気による発光だとされています。
詳しい分子構造はよくわかりません。メーカーも教えてくれないでしょう。
こういうのをトリボルミネッセンス(摩擦発光)といいます。
確か琉球大に詳しい先生がいたはずです。
この日記はなぜかアカデミックな読者が多く、北は北大から南は琉球大まで読者がいます。
琉球大の読者さん、ちょっと聞いてみてくださいヨ。


いろいろ試してみるとわかるのですが、よく光るガムテープ、そうでないガムテープがあります。
今回のはあまり光らない、性能の悪いガムテープでした。
いいのをゲットしたらもう一回チャレンジします。
いわゆる布テープで、粘着面が茶色のものに当たりがあります。


これは自分の目で見たほうがわかりやすいので、部屋を真っ暗にして試してください。
ベリベリと勢い良く引き剥がすのが肝要です。
なお、これは何度か反復することができるのですが、粘着力低下に伴い発光量は減少します。


「なんでがむてーぷしんでしまうん?」


(メモ)これは撮影が異常に難しいです。
動的な現象ですので、シャッタースピードが遅いとぶれます。
シャッタースピードが速いと光量がまったく足りません。
レンズが明るいと、被写界深度が浅く、ピンボケします。
しかもガムテープを引き剥がすのは両手でないと無理です。
三脚立てて、Nikkor-O 55mm F1.2 開放。D3 は増感して H2.0 まで上げていますが、ざらざら。
シャッター速度は 1/40 sec です。
よく光るガムテープでタイミングよく剥がせば ISO 3200 相当でもいけるでしょう。


逆に言えば、指先も見えないような暗闇でも、オシロニッコールとD3 の組み合わせでは像が写るということです。