偏光顕微鏡写真

写真好きには最も馴染み深い結晶といったら、ハイドロキノンですね。
hydroquinone
銀塩では、還元性現像主剤として、多用されています。
強い還元剤ですから酸化されやすく、酸化物のベンゾキノンと電荷移動錯体を形成して、褐色を帯びたような針状結晶が写真用として売られていました。
D-76 の標準処方とか、昔は暗記していたんだけどなぁ。


クロスニコル、右下から左上にかけて照明の光量勾配を付けています。


DBA。アントラセン誘導体で強い蛍光を発します。
9,10-dibromoanthracene
中ほどから上は気相で昇華成長した領域、下は融液が固化結晶化したものです。
ウネウネの感じがいいですね。


やはりクロスニコルで均一照明です。


この樹何の樹気になる樹♪
9,10-dibromoanthracene2


こういう写真撮ると、いかに今の顕微鏡が優れた光学系を持っているかよくわかります。
かなわないですねー。
PlanFl-BX51-コンデジコリメートでもこのくらいは楽勝で撮れます。
SZX でもいけるんじゃないかしら。
双眼実体顕微鏡の性能が悪かったのは昔の話。
今の双眼実体顕微鏡の Plan Apo 対物レンズは 1.6x で 630 lpm! *1ぐらいのがありますからねー。
そんな高い対物レンズ買えないけど。


一番上が EL 63/2.8N (F = 5.6)、真ん中と下は UMN 28/1.8 (F = 2.8) でした。
UMN はフィルターかますと球面収差が強く出るようです。

*1:Nikon HR-Plan Apo x1.6