「山金」
写真は木浦の山金(やまがね)。
ずしりと重い cassiterite。
Calcite が最末期晶出で、いっぱい cassiterite が刺さっている。
とても細い結晶。
腰を落ち着けて探さないと、高品位鉱はなかなか見つからない。
スズは生産過多で建値ががっくり下がった金属だ。
有機スズの毒性の問題もあり、化学者にまでも敬遠される元素になってしまった。
トリエチルスタニルクロリドとか、まともな神経していたら扱えない。
複酸化物かケイ酸塩なんかで、おもろい物性が出せるといいんだけどね。
有機スズ化学では、塩化物を重要中間化合物として取り扱うことが多い。
Tin の chloride ということで、通称「チンクロ」と言う。
酸素との結合エネルギーは高く、塩化物やアルコキシドが水などで加水分解されると、酸化物として沈殿し、スズを系外に取り出すことができる。
Tin のカスなので、有機スズを使った合成屋には「チンカス」と呼ばれるらしい。
いやマジで。
じゃあ、Mn の場合はどうなのよ、っていう質問が当然のように来るのだが、有機マンガン化合物を使った反応を有機合成に用いることはめったにないし*1、無機マンガンは酸化剤としての利用は多いのだが、溶解性の低い二酸化物(+4価)が系外に出る反応ってのもあまり使えないので、マンガンの場合の略称は無い*2。
自動融点測定器
とうとう全自動の融点測定器が販売された。
http://www.thinksrs.com/products/MPA100.htm
売価 $ 2745 ねえ。高いと見るか安いと見るか。
人件費の高いところなら、入れても損はしないんじゃないかと。
半分融けて、固体が浮いている状態を「メニスカス点」というのね。知らなかった。
TG-DTA を測れっていうツッコミは無しにしましょうや。
今日のテーマ
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おさえめおさえめのギタープレイも、嫌みでなくて好感が持てる。
もちろん逆のケースもある。
以前、NITRO というバンドがあり、ここでは超絶ギターテクニックを誇るマイケル・アンジェロというギタリストと、8オクターブの声域を自慢とするボーカルが、合戦のような不思議な雰囲気を作っていた。
さて、音楽性はというと、掛け合い漫才の様だった。
面白いんだ、これが。ジャンルは HR/HM なんだけど。
ボーカルは完全に裏声の高音から、意味も無く最低音までガクリと下がるし、ギターはむちゃくちゃ難しくて、しかもヘナチョコなソロを弾く。このぶつかり合いだった。
二人とも、技巧にかけてはすごいモノがあるんだけど、センスが皆無に近い。
クリス・インペリテリはまだましなほう。
「Mr. Big や Bon Jovi, Van Halen があれだけ売れたのは、やはり作曲者の音楽センスの問題だ」という当たり前の事実を、逆説的にわからせてくれる点では貴重なバンドだった。
みんな廃盤になっちゃったけど、また聴きたいな。