浅間の活動が活発化している。


キャベツ農家は豊作貧乏*1から、一転して商品が売れなくなったので
大弱りだろう。


浅間の火口付近は、登ろうと思えば登ることができる。
ただし、平時でも火口付近は立ち入り禁止*2なので、
自己責任ということになる。
ダンダラ登りの典型的な山で、木も生えないガレの山腹を
ゆっくりゆっくり上がっていく、とても疲れる山だ。
目的地とする山頂がずっと見えてなかなか近づかないのも
イライラする要因だろう。
夏は直射日光をさけることができず、地面からの照り返しで
非常に暑い。秋が一番登りやすい。
トライアル車を持っていれば、ある程度の高さまで
高度が稼げるかもしれない。


一番上まで上がると火口がぽっかりと口を開けており、
落差は100mぐらいあって、なかなかの展望である。
くるっと一周するのも楽しい。
火口内壁のしましま模様が、たくさんの噴火の歴史を証言している。
北側の火口壁が低く、溶岩が鬼押し出し側に流れやすいのが
はっきりとわかる。
ただし、火山ガスの量が多いと、風下に行ったときに
ガスがくさくてやりきれない(二酸化硫黄なので肺を痛める)。
ムライトなどの、珍しい鉱物も見つかる。
菫青石*3は、中腹のセリサイト(灰色く薄汚れている)に入っている。


三度目ぐらいに登ったとき、不思議な人を見た。
ワイシャツ、スラックス、ネクタイ、革靴のサラリーマンの
服装で、ゴルフクラブで火口にゴルフゴールを
打ち込んでいるのだ。
わざわざ打ちっ放しにここまで上がってきたのだろうか?
(片道3時間ぐらいかかる)
不思議な人もいるものだとびっくりした。
昔、ゴルフのマンガで「ホールインワン」というのがあり、
コースが火山地帯だという設定の話があったが、こんな感じなのだろうか?
ただし、浅間は火口内部には下りられない。
火口壁はぐるっと絶壁で、ルートが取れない。
ガスマスクをつけて懸垂下降するのなら別だが。
マスクをつけてもあっという間にカートリッジがパーになるだろうけど。


以前、人が落っこちているというニュースが流れたことがある。
人が下でひっくり返っているのだが、助けになんて絶対行けない。
谷川一の倉沢で宙づりになっているよりも救出は困難だろう*4
殺したい人がいる場合、浅間の火口に突き落とすのも手かなあと思いましたね。
そこまで一緒に上がってくるのも大変ですが。

*1:吾妻の農家はキャベツが豊作になると出荷しても儲けが取れないので、トラクターでつぶしてしまう

*2:平時では火口から1kmだったと思う

*3:大隅石だとする文献もあり、どちらか判断つきかねる

*4:以前、谷川岳の岩場で宙づりになった二人の遺体を降ろすために、自衛隊が銃でザイルをねらって撃ったということがありました