ヒトヨタケ

たまに見かけるキノコで、ヒトヨタケというのがある。
このキノコ、すぐに黒く溶けてしまうので、ヒトヨタケという。
若い内は比較的おいしいようなのだが、酒がちょっとでもあると、猛烈な二日酔いを起こすらしい。
キノコに含まれているコプリンという成分が、体内でアルコールをアルデヒドに酸化する酵素の働きを阻害するのだとか。
同時摂取でなくてもあたるらしく、知人はヒトヨタケを食べた2日後に酒を飲んで大変な目にあったと言っていた。
奈良漬けでもあたると聞いているので、未だにヒトヨタケにはチャレンジできずにいる。
キノコは奥が深い。果てしなく深い。
キノコの世界の案内人がそばにいないので、指をくわえて眺めている。
たまに山でキノコ採りや猟師に出会うと教えてもらうけど、いつもすぐ忘れてしまう。
イワタケの酢の物は、大好き。ただし、洗うのが面倒くさい。
食えたものではないが、ダシ取りには最高というキノコも多い。
ヒカゲシビレタケもよく見るが、こいつのお世話になることはないだろう。
食べられることを知らずに後で後悔したものでは、ちょっと前にある鉱山のそばに生えていた、でかいコウタケがある。
下の道の駅で食べられることを知ったのだが、再度採りに行く気力はそのときにはもう無かった。


胞子で増える植物ってのは、面白いね。
食材としても楽しい。
人体に対するキノコの成分の影響も興味深い。