例の 「TERRA-Sakurai Collection-」が、本屋にあった。
チェックチェック。


id:goito-mineral さんが、「「はてな」でオレがコンパクトデジカメで適当に撮った写真のほうがマシだぞ!」と書いていた理由が、改めてわかった。
うむ。まさにその通りだ。


ピントずれまくり。オレの写真ぐらいひどいかも。
みんな後ろにピントがいってる。
カメラを三脚に固定して、背景の白紙面でピントチェックして、その前に石をぽんぽん置いて、パシャパシャ連写したヤツを適当にトリミングしたような写真だな。悪いけど。
カレンダーは写真が小さいので、ピントのずれに気が付かなかった。
カレンダーと違う写真も多い。
写真を選びなおして、そのときの原稿起こしでラベル内容がずれたんだな。
こりゃあ、お粗末だ。


この本は、図鑑としてのガクモン的な情報もなく、写真集としての美麗さにも乏しい。
ただ、美的感覚は読む人によるのだろう。
いままで鉱物標本や鉱物の写真を見たことのない人なら、素直に「きれいだね」と言えるのかもしれない。たとえば、amazon.co.jp の評価のように。
Mineralogical Record 誌などに掲載されている、鉱物の素晴らしい写真とは比較にはならない*1
標本のレベルではなく、写真の技術の話。ただし、この本の海外産の鉱物標本は、レベルが高いとはお世辞も言えないものが多い。
この本に関しては、村上龍の「13歳のハローワーク」みたいな印象を受けた*2
両書とも、目の付け所は悪くはないんだけど、有識者の協力があまり得られず、いろいろなミスや考え違いも手伝って、最終的にすごく出来が悪くなってしまった。


というわけで、この本に割く時間もなく、「ぽっかぽか」14巻を買って帰ってきた。
仕事場の女の子が「はやく買って貸して下さい」って言うんだよね。自分で買えって。


自分にとっての教訓:丸蓋ケース入りの鉱物標本に付いている脱脂綿の糸くずは、払ってから写真を撮ろう。目立つ。

*1:Jeff Scovil って、なんであんなに写真がうまいんだろう。ため息がでちゃう。もちろん標本のすばらしさも少なからずあるんだが。

*2:ハローワーク」は、姪に買ってくれとせがまれたが、丁寧にお断りした。この本がもっと偏ってなくて、その道の専門家がそれぞれ記述していればなあ、と、悔やまれてならない。