タリウム塩による殺人事件未遂関連

この日記にタリウム塩の事件の検索で来る人がとても多い。
それほど耳目を集める事件なのか?大きな事件ではあるけど。
いろいろな掲示板を読むと、「先生より化学の知識がある」「天才少女」って言われてるけど、これははなはだ疑問。先生にもよるだろうが。
彼女のはただの聞きかじりの知識だ。才能のかけらも見られない*1
そんなに彼女をよいしょするものではない。
ベンゼンヘキサクロライド」とか、指にタリウム塩付けて腹痛になったとかのブログの記述を見れば、ただの妄想癖の高校生だというのはすぐにわかる。
学問を体系立てて身に付けるのは、そんなに簡単ではない。
口の悪いオレに言わせてもらえば、「ちょっとおかしな知識をヘンな本から拾ってきた妄想癖の女の子が、タリウム塩を手に入れ、こともあろうに自分の親を実験台に毒を盛って観察した」ということだろう*2


劇物や爆発性のある物質に対する憧憬って、化学をやり始めるとちょっと出てくるんだが、すぐに消えてしまう*3
仕事で化学をやれば、危ないものはいくらでもあるし、わずらわしい物質の性質の一つでしかない。


そういうのに興味ある人は、まず、道徳・倫理観を身に付けてから、大学にいらっしゃい。いつでも相手してあげます。

*1:オレは彼女と同じ歳のころは、すでに自分の合成した化合物のX線粉末回折をやらしてもらってたぞ。マジで。

*2:問題は「高校生の手に酢酸タリウムが渡ってしまった」ことと、「彼女が肉親に毒を盛るのに躊躇しないほど道徳観が欠落していた」ところにある

*3:オレは中学の頃、爆発事故を起こし、顔を半分焼いてホントに懲りた