燃焼エネルギーの差

久しぶりにガラス細工をしてました。
が、思うようにできません。細い炎でも簡単にガラスが軟化してしまい、うまくコントロールできないのです。
なんでなのかなー、としばらく考えてわかりました。
ここはプロパンガスで、都市ガスは来ていません。
プロパンは燃焼熱が都市ガスに比べて圧倒的に高いのです。
単位体積あたりの燃焼熱はプロパンが 100 MJ/m3 もあり、都市ガスはその約半分で、45 MJ/m3 しかありません。
一見同じ大きさの炎に見えても、プロパンのほうがはるかに早く軟化点に達します。


都市ガスに慣れた私には、プロパンガスのガラス細工は難しいようです。
かなり炎の大きさを絞らないと。


ひとついいことがあるのは、燃焼温度が高いので、石英管の細工ができることです。
5 mm 管ぐらいなら簡単に焼き切って丸底を作ることができます。
ただし、石英管の細工はひどく高温のため真っ白な輻射光が出るため、これで目を痛めます。
まだ、網膜に白い玉が残っています。
ジジム*1ガラスの保護眼鏡をかけないと目を悪くしちゃいそうなので探しましたが、今はもう売ってないみたいですね。

*1:プラセオジムネオジムの混合物。昔はこの二つの分離ができなかったため、両者の混合物は新元素だと考えられ、ジジムと呼ばれました。この塩およびセリウム塩をガラスに溶かし込むと、ちょうどガラスのナトリウムの輝線と紫外線を強く吸収する黄色いガラスができるので、ガラス細工の必須品とされていました。