日が昇るのと同時に活動開始。
まずは、下田のはずれにある万蔵山。
ここは、日本で最もきれいな ramsdellite の産地として知られています。
二酸化マンガンの多形は5種類あるのですが、そのうち斜方晶形で、空間群 Pbnm のものがラムちゃんです。
二酸化鉱がこの結晶系に結晶化するのはホントに珍しいです。


正月は、文献をたどって鉱物の分布を見てましたが、今回は標本拾い。
しかし、手が痛くて、珪化してひどく硬くなったここの石を割ることができません。
ちょこまか歩き回って、割り易そうな石を軽く割って、錐面が見える標本を拾って退散します。


そして、自然薯を掘った穴に脚を落としこみました。
埋め戻してください。お願いします。


そして今日もヤンダに行きます。
およその状況は読めてきたので、ありそうなところを重点的に。
ただし、手の状態からハンマーとタガネでハツることしかできません。
しょうがないか。
うさうさしたモルデン沸石は一度でも海水や泥をかぶってしまうと薄汚れてしまうので、新しいガマをあけるしかありません。
しかし、大きく石を落とすことができないので、苦戦します。
ガマを開けるとわかるのですが、鉛直方向に糸のような鉱物が垂れ下がっています。
モルちゃんはスプレーになるので、これは違うようです。
これ、なんだろ?
鉱物地獄に落ちた採集者に向けて神様が垂らした蜘蛛の糸かもしれません。
kumonoito


しばらく掘っていて、飽きたので海岸のタイドプールで遊んでいました。
フノリが多量にくっついています。
写真を撮って眺めていたら、地元の年寄り夫婦がフノリ採りにやってきました。
いろいろ話を聞かせてもらい、どの海草をどうやって食べるのが一番美味しいのかとか、グッドな情報を多数ゲットできました。
ここは、商売になるほどフノリがあるわけではないので、いっぱい摘んで行っていいよと言われ、私も摘ませてもらいました。
さて、ここの岩場には大量のヒザラガイがくっついています。
hizaragai
ヒザラガイのアパートです。海草はフノリ。


ずっと食べたいと思っていたヒザラガイなので、食べられるかどうか聞いてみたところ「ここらの人は食べないけど、千葉の人は食べるみたいね」と教えてもらいましたので、20匹ばかり剥いできました。
hizaragai2
↑剥いでひっくり返すとこんな感じ。


さすがにオオバンヒザラガイほど食べ出はないでしょうが、食べられるなら食べてみたいです。


再び露頭に戻り、カチカチやっていたら、鉱物採集の人たちがやってきました。
しばらく話をして、「千葉ではヒザラガイって食べます?」と聞いたら、「そんなものは食べないだろう普通」とのコメント。あれれ?


じっくり休日を満喫したので、引き上げます。
帰りは河津桜の並木を見てきました。
ピンクの花と下の菜の花の黄色、空の青のコントラストが夢のようです。
ピンクの桜で、空気までピンクに染まっているようです。
sakura1


花いっぱい温泉に入り、昼寝をして帰ってきました。
やっぱり採集は楽しいなあ。