アタカマ石

あたかも、あたかま。
atacamite_1
ねもとはクリソコーラなのに、あたまからあたかま。


そんな鉱物、あたかもしれない。あたかま?


チリ、アタカマ砂漠名産品の銅鉱物、アタカマ石。
日本だと、山陰とか、ひょっこりひょうたん島とか、屋久とかでしょうか。
単純な組成だけあって、いろんなところで見かけますが、本家本元のチリ産がベストですよね。
銅を含む鉱物が二次的に酸化/加水分解して生成した、二次鉱物です。
生成に塩っ気を必要とし、塩湖、塩原付近の銅鉱床のみならず、海岸沿いの銅鉱山の塩かぶり席にもあります。
成分中に塩素原子を含み、銅のハロゲン化物です。
Cu2Cl(OH)3組成式で、2価の銅のカウンターは水酸化物イオンと塩化物イオン。
銅はゆがんだ八面体構造。トランスに塩化物イオンがふたつ、残りは水酸化物イオンです。
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微斜面で見づらいんですが、本質的には真ん中の図のような結晶系です。
orthorhombic, Pnma です。オルソだなと思ったあなたは結晶屋!


生成条件によって、いろいろな多形が出現します。
ボタラック石、斜アタカマ石、パラアタカマ石などですね。


(メモ)上は Macro Nikkor 65mm (ap =2) の15枚積み。下は Luminar 25mm の21枚積みです。
しかし、しかしだ。撮影して気付きましたが、土ぼこり多くて悲しすぎます。
後で洗おう。洗うと結晶がもげちゃうんだよな。もげもげ。