洗面器

とあるところの火災現場を視察。
ある種の有機金属試薬(鰤)の残りをアルコールで潰してたら、ひょんな拍子で発火炎上。
アルコールは燃えるからなぁ。
で、燃えたアルコールで、容器のプラスチックの洗面器が溶け落ち、よけい被害を大きくしたのです。
私もそれ、何度も経験してます。


(教訓)反応活性な化合物を失活させて廃棄する処理の際、容器は必ずステンレス製(もしくはホーロー)の洗面器を用いること。安いプラスチックの洗面器は、火災の際の被害を大きくする。


といいますか、鰤の場合、ステンレス製デュワー(例えば日本酸素製のような)にドライアイスを砕いて入れ、これにシリンジでゆっくり落として、ほっておく方がいいと思うのです。
(利点)低温なので反応が穏やか
    酸素遮断の窒息効果が高い
    ドライアイスは冷却と同時に、反応試剤でもあり、可燃性ガス(ブタン)を発生させない
    後処理が楽。廃液が少ない
(欠点)ドライアイスを定期購入していない場合、ドライアイスの調達の手間がかかる


大量に潰すのなら、アルゴン雰囲気にしたフラスコ内でアセトンでも加えた方がいいです。
か、発火炎上しても、延焼する可能性のない屋外で、事前通達を出して燃やしちゃった方が楽かと。