ヒ素

ヒ素というのは、そのイメージとは裏腹に、大変美しい金属光沢の元素です。
酸素を含まない条件で600℃程度に加熱すると、容易に昇華して、美しい銀色の結晶が成長します。
真空度を上げると、見事なヒ素の鏡(砒素鏡というらしい)ができます。
普通はヒ素の鏡は、マーシュテストという湿式ヒ素分析で出てくるんですが、蒸着でも簡単にできます。
結晶は、歪んだ八面体結晶のようです。骸晶になっています。
たまに、棒状の結晶が育ち、これがおそらく斜方のヒ素である輝砒鉱(アルセノランプライト)だと思うのですが、うまくサンプリングすることができませんでした。


綺麗な華には毒がある、ということわざどおりの、美しい銀色の結晶です。


arsenic_crystals


arsenic_b


いつもとトーンカーブを逆にいじり、光のにじみを積極的に出しています。
そのため、面反射が飛んでいます。
もうちょっと科学の色の濃い写真は、また今度。