ムオニオナルスタ隕鉄スウェーデン)のウィドマンシュテッテン構造
Muonionalusta meteorite
Muonionalusta meteorite


重いですが、オリジナル解像度も。
http://www.flickr.com/photos/fluor_doublet/5828494863/sizes/o/in/photostream/


隕鉄はわずかにニッケルを含んだ鉄のことが多いのですが、このニッケル量の微妙な違いによって、相がわずかに異なる組織が離溶することがあります。
隕鉄を切断し、アルコール+硝酸などでエッチングするとこの模様がはっきり見えてきます。
これを、「ウィドマンシュテッテン構造」といいます。
これは、溶融状態の鉄が無重力で、何百万年もかかって結晶化したことによるもので、地上ではここまで大きなウィドマンシュテッテン構造を作ることは難しいです。
この模様、隕鉄の結晶の結晶方位によって大きく変わるのですが、この写真のように、60度で交差しているのが一番きれいに見えますね。
これは、オクタヘドライト型(正八面体結晶)の隕鉄の (111) 面に平行に切断した状態です。
隕鉄を購入される際は、ぜひこの結晶方位による模様の変化をチェックし、一番キレイなものを選んでくださいませ。


離溶組織方向に破断されやすく、外形もそれに平行に近くなってたり、一部組織構造に沿って剥離しているのが見えます。