フランスの宝石レンズ

フランス・巴里のボワイエ (Boyer)の写真レンズの名称は宝石の名前にちなむと以前書きましたが、最近、それについてまとめて記述してくださった方がおります。感謝感激。
http://www.galerie-photo.com/boyer-lens-optic.html


ボワイエは1800年代末期から1970年まで一般撮影用レンズ、シネレンズおよびプロセス・引き伸ばしレンズを製作したフランスのレンズメーカーで、ズシリと重く、芯のある描写のレンズを作りました。
今でも、電子湾に時折あらわれ、安いながらも釣られていきます。
現在、なぜか多くのレンズが出ています。コレクターの放出品でしょう。引き伸ばしレンズが多いですね。
http://desc.shop.ebay.com/items/?_nkw=boyer&_sacat=625&LH_TitleDesc=1&_trksid=p3286.m270.l1313&LH_PrefLoc=2&_dmpt=Film_Cameras&_odkw=boyer&_osacat=625&_rdc=1


ボワイエのレンズで、最も著名でバラエティが多いのは Saphir で、フランス語のサファイア(綱玉)のことですが、フォタックスのカメラにくっついているものと、L39 マウントの引き伸ばしレンズが出る機会が多いようです。
私は、二本 (180/6.3, <<B>> 110/4.5) を所有しています。
去年の夏の終わりに撮った写真があります。
Cicada_alas!
Saphir 180mm F6.3 (SN 683128) で撮影したもので、これ、テッサーのようです。
ガリガリには解像しませんが芯があり、ボケは収差の少なそうな円盤状で、うっすら後ろ側が二線。
絞り羽根は20枚。


その次に出現するのは Apo-Saphir。これはプロセスレンズ、設計はヘリアーで、短い方は 50mm から。
F = 10 と無茶苦茶暗く、撮影でピントの山がつかめるかどうか。


Topaz はトリプレットの引き伸ばしレンズ。廉価版と見るべきでしょう。


Apo-Zircon はプラズマ(オルソメター)。等倍基準。見たことありません。


その他にも Beryl, Corail, Emeraude, Jade, Onyx, Opale, Perle, Rubis などの宝石レンズがあるようです。


プロセスレンズ、引き伸ばしレンズはフロントスレッドがないものが多く、逆付けは困難。
マクロなら、最も後期の Saphir-X の 50mm あたりか、Apo-Saphir 50mm あたりが無難でしょうか。
Apo-Zircon とかもいいでしょうが、出てきませんヨ。
サフィールスリランカサファイアを撮影するのもいいかも。