パラシムプレサイト

昨日の獲物です。
亜砒藍鉄鉱(木浦鉱山ダツガタオ)。
益富のブースで4000円でした。清水の舞台から飛び降りたんです。
parasymplesite
亜砒藍鉄鉱(parasymplesite), Fe3(AsO4)2・8H2O, monoclinic, C2/m
大分県佐伯市宇目町木浦鉱山駄積形尾(ダツガタオ)
FoV : 4 mm
LOMO Mikroplanar 40mm F4.5 (F = 5.6)/Nikon Multiphot/Nikon D3


福地版日本鉱物誌に、ここの藍鉄鉱の話が出てきますが、おそらく本鉱物の誤認だと思います。
含水砒酸鉄 (III) の成分を持つ日本の新鉱物で、藍鉄鉱のリンを砒素で置換した形に相当し、見た目そっくりさんです。研究記載は伊藤先生、湊先生、櫻井先生*1
単斜晶系の、斜めにそぎ落とされた端面がよく見えます。
ちなみに、このグループは藍鉄鉱グループという名前が付けられています。藍鉄鉱のみならず、ニッケル華、コバルト華などもこの仲間ですね。
石英および硫砒鉄鉱(もしくは砒鉄鉱)の酸化体に、他の砒酸塩二次鉱物を伴い産します。
私、ダツガタオに数回行ってるんですが、採れたことありません。
中学生の目にはこの鉱物は難しすぎたのかもしれません。
次は採れるんじゃないでしょうか。かもしれません。


ウェブを調べてみると、田邊さんの標本が一番きれいな写真ですね。
http://d.hatena.ne.jp/bismuth/20090329/
この藍色、ダメージなし、モコモコ、原産地と、すべて揃ってます。
すごいですねこの標本。