タンタルボート
製品としてのタンタルの利用として、タンタルの真空蒸着ボートです。
真空中で電流を通じて加熱し、内部の物質を蒸発させて、これを被蒸着材の上に堆積させます。
カメラレンズの上の反射防止コーティング(フッ化マグネシウムが多い)などが、典型的な使用例ですね。
タンタルは耐酸化性、耐酸性・耐腐食性に優れ、融点も3000℃あり、こういった用途にはうってつけの金属。
独特の、黒っぽくてわずかに青みがかった鋼灰色で、タンタルだとわかります。
新鮮な金属表面での、可視光全域での反射率を比較すると、すべての金属元素でタンタルが一番低いらしいのです。そのため、かなり黒っぽく見えます。
慣れると蒸着ボート用金属大御所の3つ、タングステン、モリブデン、タンタルは、光沢で見分けが付くようになります。あとで比較写真をお示ししましょう。
知る人ぞ知るニラコ製品(SB-7)です。0.2mm 厚のタンタル板を折り、スポット溶接して、蓋と本体を作っています。
2セット写っていまして、一番下が組み上がり、上の二つが本体と蓋です。
2セットで5諭吉ぐらいします。