アコニチン

写真はアコニチン。
aconitine crystals


といってもなじみないでしょうが、トリカブトの中に含まれる有毒アルカロイド(アコニットアルカロイド)のうち、最も毒性が高いものです。
aconite
すべての植物毒の中で、最も毒性が高いものです。
人間に対する半数致死量は数ミリグラムと言われています。
では、数ミリグラム摂取しなければ大丈夫かと言うとそんなわけなくて、ちょっとでも傷口から入ったら簡単にひっくり返ります。
エゾトリカブトは、アイヌの最後の武器、日本最強の矢毒として用いられていたくらいです。


結晶は、斜方晶系なので、先端が削げ落ちた四角柱状の結晶になります。
その凶暴な生理活性に似合わず、とても美しい結晶を作ります。


aconitine crystals


結晶化条件によっては刃みたいな結晶を形成することもあります。
この刃は、触れるものをすべて冥府へと叩き落します。
地獄の門番みたいなものです。やだやだ。


撮影メモ:群晶は瑞子 38歳。この群晶には残念ながら主役となりえる結晶が存在しませんでした。
水平架台を作ったらまた撮りなおします。