ビスマス結晶づくり

堀石氏を呼び、結晶づくりをレクチャーしてもらいました。
まずはインゴットを融かします。思い切って 10 kg 分。
ガスコンロとハンドバーナーでみるみる融けていきます。
ビスマスの融点は 271℃なので、楽は楽なんですけど。それでもやっぱり熱いです。
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ビスマスは熱伝導率が悪いので、こんな感じで炎に当ててるところからトロトロ融けていきます。
もっと熱伝導の良い金属は、融点に達すると全体がいっぺんに融解します。
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とりあえず、湯(融解金属)を 1L 作ります。けっこう重いです。10 kg あるのでこぼさないように慎重に。
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これを別容器に流し込みます。別の容器を用意するのは、生産性のためです。
冷やしている間にオリジナル容器に数キロ、別のビスマスを融かしておきます。
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冷やすと、条件が良いと結晶が浮いてきます。こうなったらしめたもの。
ビスマスは融点近傍では固体の方が密度が小さく、結晶が浮いてくる不思議な金属なのです。
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周囲と表面をざっくり固まらせて、おもむろに表面に二ヵ所穴をあけて、中の未凝固の液体ビスマスを一気に流し出します。
ここがちょっと保安上おっかない。
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できたー。
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ペンチで外の殻をパキパキ割ると、中からビスマスの大きな結晶が出てきます。
大きな結晶は、天盤からぶら下がっていることが多いです。
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なかなかいいですね。いい感じ。色は酸化被膜の干渉色によるもので、金属本来の色ではありません。
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こんなのを、逗子のサイエンスカフェで実演してきます。
もう、日中のビスマス結晶づくりは埋まっちゃいましたが、夜のトーク部が開いてます。
こっちももちろん面白くなるんじゃないでしょうか。よろしくお願いいたします。
http://tsubutsubu-scientia.blogspot.jp/2014/07/blog-post.html?m=1