戦果品つづき
硫黄を溶媒で溶かし去った後のラピス。
菱形12面体のエッジが削げてますね。
弟子は、硫黄を除去したのが大いに不満らしいですが。
それにしても透明ですね。格子定数をチェックしてみますか。
→偏光鏡下観察では完全に光学等方性。cubic やね。
やっぱラピスか。
→回折実験をすると、やっぱり cubic。ラウエ群は m-3m ですね。
えっらいシャープな反射が出ました。こりゃ端成分に近いのかな。
格子定数は -50℃のラフデータで a = 8.89(1) Åでした。
冷却で格子長が 1% シュリンクしてるとして、やっぱりラピスで正解でしょ。
ソーダライトはもうちょっと格子が小さいしね。
へー。ラピスってこんな透明でシャープな結晶作るのね、とあらためてしみじみ。
アイフェルのアウインそっくりの透明感と色です。
もうちょっとラピスのほうが濃色かな。
↓昔撮影したアイフェルのアウイン。
ついでだから夜半まで回折計を回して、構造まで見てみますか。
文献のデータ*1の再確認なんですけど。
調べると、産地の Sar-e-Sang ってアウインも出てるのよね。これが怖くてね。
酸化亜鉛
ポーランドの製錬所で、昇華生成してくるもので、一時期 zincite という鉱物名で出回りました。
いつでも買えるだろうと思ってましたが、あっというまにいなくなりましたね。
板チタン石 on 水晶
裏を撮ったら、ずいぶんホコリをかぶっているのに気づいたので、こいつもクリーニングしないとですね。
全部、Macro Nikkor 65mm で撮ってます。