元素

スカンジウム

希土類の写真、撮ろう撮ろうと思っていてずっと先延ばしにしていたのですが、そろそろ埋めます。 存在量の極端に少ない元素の筆頭、スカンジウムです。 希土類はみんなレトルトデポジット精製で、見た目がよく似ていてつまらんですね。 ちょっと黄色がかった…

灰重石

灰重石(かいじゅうせき)。代表的なタングステンの鉱石鉱物で、成分はタングステン酸カルシウム。 名前は、化学者シェーレ (Karl Wilhelm Scheele (1742-1786))の名前をいただいています。塩素とかアンモニアの合成で著名ですね。 これは、彼がこの鉱物から…

アンチモン

融解固化させたアンチモン塊を割ったものです。 アンチモンは日本の古語ではシロメ(白目、白鑞)という名で呼ばれ、古くから愛媛などで盛んに鉱石を出鉱していました。明治時代は日本の特産物の一つでもありました。 山形県朝日町の白目山なども、北側の沢…

ベリリウム

いい標本が無かったので、ベリリウム板を折ってちぎってみました。 鋼灰色で、磨くとキレイな光沢が出ます。なかなかくすみません。 極めて軽い金属で、酸化皮膜を被ると加水分解や酸化にも強くなり、機械的強度も高いです。 その特性を見込まれて、単体では…

肉眼鑑定

(無機化学中間試験;配点100点) ここに三種の元素単体の金属板がある。 このうちひとつはタングステン、ひとつはタンタル、ひとつはモリブデンであることがわかっている。 この3つの金属板の元素名を答えよ。 なお、この金属板は空気中に2年間以上放…

カドミウム

トロトロに溶かした、カドミウムのつらら。 表面のしわしわは、酸化皮膜の引きつれです。 やや青みを帯びた銀白色の金属で、高温では酸化されやすく、酸化皮膜を作ります。 酸化されると灰色っぽくなり、そして次第に黄色みを帯びてきます。 カドミウムの名…

タンタルボート

製品としてのタンタルの利用として、タンタルの真空蒸着ボートです。 真空中で電流を通じて加熱し、内部の物質を蒸発させて、これを被蒸着材の上に堆積させます。 カメラレンズの上の反射防止コーティング(フッ化マグネシウムが多い)などが、典型的な使用…

硫黄

以前のサンプルを紛失してしまい、作り直そうと思ったのですが、なかなかキレイに育ってくれません。 硫黄は複屈折(中を通る光線が、偏光振動方向の直交する二つの光線に分かれる現象)が強く、向こうが二重にダブって見えます。 これは、硫黄の分子配列に…

糸金

「糸金」「紐金」と呼ばれる自然金(正確にはエレクトラムで、金と銀の1:1ぐらいの合金)です。 秩父鉱山大黒坑下2番レベルの産出物。昭和25年のもの。 秩父鉱山大黒坑名物で、閃亜鉛鉱に埋まっており、発破をかけると金だけちぎれずに糸状の金が切羽…

有害性の高いペーパーウェイト

酸化物皮膜の色から、全部ホンモノですね。

ビスマス10kgインゴット

同和鉱業製

蒼い鉛

10kgインゴット発注しました。 (業務連絡) つゆねこさん、ふぶきさん、一緒に結晶化させませんか? ヘヴィーメタルなペーパーウェイト Te, Se, In, Tl, Cd, Bi の6種。 なんてマニアなチョイス。 普通、Sn, Cu, Pb, Sb あたりを選ぶと思うのですよ。

補充

いくつか購入。Tl も買っときますか。 しかし、こんな簡単に Tl が購入できていいんでしょうかね。いやあかんよ。 オレは仕事で使うから、問題になりませんが。

ホウ素

単体ホウ素です。酸素との結合エネルギーが非常に大きく、ホウ酸・ホウ酸塩を作りやすいのですが、アルミニウムやマグネシウムでg無理矢理還元すると、単体ホウ素になります。 融点2076℃、モース硬度は9以上有り、なかなか自分で結晶を作るというわけには…

リン再燃

あー、パタパタしててゴミまともに消せなかった。。。 白リン昇華結晶です。

ゲルマニウム

メンデレエフによって、「エカケイ素」と名付けられ、存在が予言されたゲルマニウムは、ケイ素と瓜二つの元素であったものの、地殻中の存在量が極めて少なく、しかもまとまった鉱床を作らない、本当に「隠れた」元素でした。 単体といい化合物といい、見た目…

ハフニウム

杉の葉っぱ Nikon Macro Nikkor 65mm F4.5 (ap. = 3)/Multiphot/D3 量子論の生みの親、N. Bohr によって存在が予言され、後に見出された元素です。 Bohr は原子軌道の量子数から、72番元素は周期表第四族に属する元素で、おそらくジルコニウムときわめて類…

クロム

もこもこ Ernst Leitz Wetzlar Summar 8cm F4.5 クロムの純化は、最終的には電解還元して行います。 それでも足らないときはそれを真空融解するんですが、普通はそこまでしません。 で、電解還元の条件により、粗結晶になったり、結晶質のもこもこになったり…

ただいま到着待ち

ホウ素(結晶質)、ガリウム、ハフニウム(デンドライト)、クロム(もこもこ)、タングステン(銃弾)、ゲルマニウム(単結晶のかけら)。 ホウ素の結晶サイズが問題ですね。 写真で撮れる結晶サイズならいいんですが。 融点が高すぎて、自分で結晶が作れな…

リン

白リン(古い言葉では黄リン)の結晶。こいつは撮影が難しいです。 そもそもアモルファスの状態が安定で、なかなか結晶になってくれません。 真空下では蒸気圧が高いので、封管を手で温めるだけで形が変わってしまいます。 しかも、真空をアルゴンで戻すと、…

サマリウム

さまり。還元剤として使ったり、コバルトと一緒にサマコバ磁石にしたり。

斜方ヒ素

結晶化条件のわずかな違いにより、針状の斜方のヒ素が出来てきます。 鉱物名ですと、輝砒鉱(アルセノランプライト)に相当します。 ガラス管越しだから、うまく撮影できません。 これも、rhombohedral なヒ素と同様、一日でくすんでしまいます。 やっぱり N…

ツリウム

ランタノイドの端っこのほう。ツリウム。 名前はやはり北欧、スカンジナビア半島の旧名 Thule にちなみます。 レトルトデポジット(高真空で金属を蒸留して堆積した塊)なので、結晶の形が出ていませんが、結晶樹が育ったような羽毛のような結晶組織が見える…

パラジウム

お借りした標本で再撮影。パラジウム。気相成長で作ったもの。 単純な八面体 o (111) に a (100) が入ります。もちろん立方晶系。 こうやって棒状に伸びているところを見ると、最初に 100 方向にパラジウムウィスカー(ヒゲ状結晶)がサッと育ち、それを核に…

エルビウム

ガラス封管の中のものを撮影してみました。 ガラス管に肉厚のムラがあり、うまく撮れません。 あまり使い道が無いんですが、レーザー発振子のドープ元素として用いられることがあります。 長石鉱山のあるイッテルビー(Ytterby)の地名の一部を取った命名な…

ルテニウム

お借りした結晶を撮影してみました。 光輝の強い、鏡みたいな結晶面なので、難儀します。 もう一回撮らせてください。 六方最密で、やはり六角板状結晶です。板のような結晶が、おわかりいただけるでしょうか。

その2.練習中。 八面体骸晶が、おわかりいただけただろうか・・・。

炭素(ダイアモンド)

d (110) の12面体ダイアモンド。シェリー酒色。 もちっといい標本を買います・・・。

チタン

チタンクリスタルバーです。 ヨウ素+チタン→ヨウ化チタン→熱分解→ヨウ素+チタン のサイクルで行う精製法で作ります。 これで純化できるのは、ジルコニウム、ハフニウム、チタン、トリウムですね。 d (110) の12面体です。グロシュラっぽいですね。

金をお借りしたので、ちょっと撮影してみました。 金の樹枝状結晶で、骸晶です。 o (111) 八面体に、a (100) の六面体で頭が切れています。 むずいっすね。