2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

国立科学博物館つくば分室

科博のつくばの分室にお邪魔して、2日間撮影してきました。 新宿から引っ越してきたばかりで、まだ梱包も完全に解かれていないのですが、とにかく質量ともに恐ろしい標本群です。 日本の記載鉱物学の総本山です。 この部屋一部屋に、移動式の標本棚が入って…

森本柘榴石

森本柘榴石(Morimotoite), Ca3TiFeSi3O12, cub., Ia3d 岡山県高梁市布賀 布賀鉱山 高さ : 8 cm カルシウムとチタンと鉄をガーネットのABサイトに置いた、不思議なガーネット。 灰チタン柘榴石(schorlomite)とまったく見分けが付きません。 サイトの原子…

ウラン

金属ウランは非常に酸化されやすく、鋼灰色の金属なのですが空気中ではあっという間にくすみ、最初に酸化膜由来の干渉色を示した後、そのうち真っ黒に変色します。 写真はガラス封管に閉じてあるもので、酸化膜をかぶった色と、しばらく放置した漆黒色が見え…

ローウェルフェ石(Wroewolfeite)

兵庫県朝来町山本 新井鉱山で最近見つかった鉱物、ローウェルフェ石です。 つゆねこさんにもらいました。 銅の塩基性含水硫酸塩で、ラング石、ポスンジャク石の多形に相当します。 なんですがしかし、ラング石と単位格子中の分子数 Z = 2 も、空間群 Pc も同…

さて、次回の出張撮影はいかがしましょうか。 カハクさん、お願いしていいですか。

プリンタ

サイエンスアゴラ2011に向けて、ねこのてぶくろ亭ではプリンタを導入したのですが、恐ろしいスピードでインクが減っていきます。 インクは全9色。カートリッジフルセットで19000円するという恐ろしい話です。 とはいえ、このプリンタは普通のエプ…

打ち合わせ

今日は、この日記の読者さんのモナジッタさん(Monazita*1、愛称 Monちゃん)と、東京の出版社に行って、打ち合わせをしてきました。 モナジッタさんと共著で図鑑を作ろうか、という話です。 出版社側は今までの分野と相当流れが違うので、なかなかイメージが…

風邪ひきで

家に引きこもっていました。げほげほ。 なおんねーなー。

菱沸石

昨日はねぼすけさんとヤビツ峠の下に珈琲を飲みに行っていました。 ついでに林道を100mほどトコトコお散歩。 丹沢は沸石が多く、いたるところで沸石を見つけます。 今回は菱沸石と、束沸石が落ちていました。 これは菱沸石。ここには写っていませんが、…

胆石

若い女性から、胆石をお借りしてしまいました! 結石萌え♪ 大きさは 3.5-4mm です。表面がモコモコで、「あ、放射状の結晶集合体だな」という感じ。松代の霰石を思わせますね。 Macronikkor 65mm/Multiphot/D3 かなり脆くて、指で割れます。 有機物の結晶の…

針鉄鉱を含む紫水晶

Rio Grande do Sul, Brazil の紫水晶です。 ここのは一個千円ぐらいで握りこぶし大の紫水晶が買えます。 どこの観光地にでも売っている、よくある産地のよくある標本です。 紫水晶の色は鉄イオンの電荷移動の色で、鉄イオンの多い熱水などから生成する場合が…

アンチモン

融解固化させたアンチモン塊を割ったものです。 アンチモンは日本の古語ではシロメ(白目、白鑞)という名で呼ばれ、古くから愛媛などで盛んに鉱石を出鉱していました。明治時代は日本の特産物の一つでもありました。 山形県朝日町の白目山なども、北側の沢…

隊長不良

完全風邪ひき。発熱中。ぐったりしてます。

ベリリウム

いい標本が無かったので、ベリリウム板を折ってちぎってみました。 鋼灰色で、磨くとキレイな光沢が出ます。なかなかくすみません。 極めて軽い金属で、酸化皮膜を被ると加水分解や酸化にも強くなり、機械的強度も高いです。 その特性を見込まれて、単体では…

肉眼鑑定

(無機化学中間試験;配点100点) ここに三種の元素単体の金属板がある。 このうちひとつはタングステン、ひとつはタンタル、ひとつはモリブデンであることがわかっている。 この3つの金属板の元素名を答えよ。 なお、この金属板は空気中に2年間以上放…

長島石

長島石です。この緑が出ないんですよね・・・。 ピンクはバラ輝石、無色は石英です。 長島石(Nagashimalite), Ba4(V, Ti)4Si8B2O27(O, OH)2, mon., Pmmn. 群馬県桐生市菱町 茂倉沢鉱山 撮影幅 : 25 mm Nikon Macro Nikkor 65mm F4.5/Nikon PB-6/Nikon D3 長…

銅二次鉱物二種

珍しい、国産のラベンデュラン(ラベンダー石)。 広島、瀬戸田の南生口鉱山産です。はじめてみました。 これも bismuth さんの標本です。 ラベンデュランは、もともとはブライタップ(A. Bleithaupt) の記載*1によるもので、ドイツ、アナベルグから見つけら…

逸見石

泣く子も黙る逸見さんの最高の標本なんですが、結晶が大きすぎ、黒々としてしまいました。これも bismuth さんの標本です。 光が透けるのは 5mm までですね。

ルビーフタナシシャジクガイ

小さな小さな、宝石のような貝です。長さ 7.6mm。 この標本はセブのものですが、沖縄にも分布しているそうです。 殻頂が磨耗し、赤くて透明な宝石のようになっています。

相互リンク

いつも素晴らしい裸石と精緻な文章で勉強させていただいている、「空想の宝石・結晶博物館」さんと相互リンクしました。 皆さんおなじみですよね。この日記の読者で「空想の宝石・結晶博物館」さんのサイトを訪ねていない方はいないと思うのですが。 http://…

桃井柘榴石

愛媛県西条市丹原町鞍瀬鉱山など、数ヶ所の産地で発見記載された、桃井柘榴石です。 柘榴石のAサイトを2価のマンガン、Bサイトを三価のバナジウムで占めた、鮮緑色の柘榴石で、Aサイトがカルシウムである灰バナジン柘榴石とほとんど肉眼で区別が付けられ…

東京石

最近、東京都の白丸鉱山で見出された新鉱物、東京石(tokyoite) です。 tokyoite という単語は、「東京生まれ、東京育ちの人」という意味があるらしいんですが、以下の写真は大和鉱山(鹿児島県)のもの。 東京生まれ、奄美大島育ちです。 グループとしては B…

布賀石

ビスマスさんの秘蔵標本を撮影させてもらいました。 すごいんです。特級標本ばかり。 個人蔵というレベルで無いです。 いくつか、撮影させていただいた標本をお披露目させていただきますね。 最初の一つ。布賀石 (Fukalite)。 高温スカルンとして著名な岡山…