「日本の有機化学の開拓者 眞島利行」久保田 尚志(私家版)

表題本を著者のご遺族のご好意によりいただきました。 たいへんありがたく頂戴いたします。 眞島利行が「日本の有機化学の父」であることは疑いを挟む余地がありません。 卓越した実験技術と指導力で日本の有機化学のレベルを引き上げた立役者です。 その研…

望遠鏡

「岩波講座 物理の世界7 望遠鏡」を読みました。 岩波講座 物理の世界 ものをも見るとらえる〈7〉望遠鏡―宇宙の観測作者: 海野宣男出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/08/26メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る ↑著者名が…

豆腐百珍

江戸期の料理本で「豆腐百珍」という本があります。 豆腐料理100種を、尋常品、通品、佳品、奇品、妙品、絶品に分類したものだそうで、面白そうです。 オリジナル本の続編が仕事場の図書館にありますが、正編がありません。 読んでみたいです。 できるこ…

島に行きたい。 もう、役場前のビーデビーデ*1の花は散っちゃったかな。 殺人的な直射日光が路地の植木の下に黒々とした陰を落とし、でも、海から吹く風はそれなりに涼しいっていうのが欲しい。 というわけだからではないけれど、最近読んだ本。小笠原クロニ…

カミさんが借りてきた「鉱物マニアになろう」をすべて読む。 13章「研究の仕方」から引用。 さてところで、専門機関外にいる鉱物マニアにとっては、研究装置といえば肉眼であり、せいぜいルーペでしょう。これではプロフェッショナルへの道は厳しいといわ…

GHQ の A Report on Japanese Natural Resources を読む。 よく調べてある。まあまあかな。 敗戦国の悲しさをしみじみと思い知る。 比企忠「日本鉱物各論」を読む。 この本も手に入りづらい。 たまに、「えっ?」という記述が。 そんな産地、知らないなあ。 …

以前紹介した、「あきた鉱山盛衰記」と、渡辺万次郎先生の「鉱山史話(東北編)」を比較して読み直す。 前者は貴重な写真が多く、後者は渡辺先生の鉱山最盛期のスケッチが見所。 後者は絶版だが、面白いので古本での購入をお勧めしたい。 やはり前者は社会科…

セックスはなぜ楽しいか

セックスはなぜ楽しいか (サイエンス・マスターズ)作者: ジャレドダイアモンド,Jared Diamond,長谷川寿一出版社/メーカー: 草思社発売日: 1999/04メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 82回この商品を含むブログ (45件) を見る こういうタイトルだとなんかい…

日本のピアノ100年

日本のピアノ100年―ピアノづくりに賭けた人々作者: 前間孝則,岩野裕一出版社/メーカー: 草思社発売日: 2001/10/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (11件) を見るほとんどがヤマハピアノの話。 すごく読みやすい文で、面白かっ…

盛口 満「僕らが死体を拾うわけ」どうぶつ社 とても面白い。動物に限らず、植物の話も。 学生とのやりとりの中で、著者とみんなが博物学を楽しむ話だ。 ページの6割が文、4割がスケッチなのだが、このスケッチが実にうまい。 タヌキが秋によく車にはねられる…

図解雑学 鉱物・宝石の不思議

昨日に引き続き、この本の感想。 悪いところをほとんど書いていなかった。 180−181ページ。パワーストーンネタは勘弁。 子供に石になじませるにしても、根拠まるでなし。 石のパワーを最大限に享受するには、少なくとも1日1回、自分の願いを思い浮か…

「鉱物・宝石の不思議」。監修 近山晶。 写真撮影の協力は大江理工とある。 国産標本がわりと掲載されている。 写真がちょっと小さいかな。 鉱物・宝石の不思議 (図解雑学)作者: 近山晶出版社/メーカー: ナツメ社発売日: 2004/12メディア: 単行本購入: 1人 …

「風の耳たぶ」灰谷健次郎 風の耳たぶ (角川文庫)作者: 灰谷健次郎,坪谷令子出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/12/25メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る 妻の不治の病を抱えた老夫婦が、死に場所を求めてあてのない旅に出るという、重い…

本:あきた鉱山盛衰記

https://www2.sakigake.jp/secure/book/book-index.jsp 秋田魁新報の記事をまとめて本にしたもの。 貴重な写真や絵画も多い。情報も比較的新鮮。 一般人向けの内容になっており、以前の「秋田県鉱山誌」「鉱山と鉱山集落」に比べ、ずっと読みやすく、鉱山の…

アメリカ化学者協会 行動規範

この間の「化学者の倫理」 J. コヴァック著、井上祥平訳からの引用文。 なかなか具体的で含蓄がある。 この文章にある程度共感できるのは職業科学者と技術者だけかもしれないけど。 この本はお薦めできる。ケーススタディが読みどころ。 アメリカ化学者協会…

例の 「TERRA-Sakurai Collection-」が、本屋にあった。 チェックチェック。 id:goito-mineral さんが、「「はてな」でオレがコンパクトデジカメで適当に撮った写真のほうがマシだぞ!」と書いていた理由が、改めてわかった。 うむ。まさにその通りだ。 ピン…

「蒙古高原の遊牧」都竹武年雄 古今書院 残念なことに、絶版。面白い。 モンゴル人が遊牧という形態で、どうやって自然と共生しているかがわかる。 いろいろな風習、伝統、しきたり、食生活など、どれをとっても興味深い。 行ってみたい。 どんなにモンゴル…

高熱隧道

久しぶりに、吉村昭「高熱隧道*1」を読む。 このぐらいのパワーで田上山*2を掘れるといいのにな。 湯飲み茶碗大*3がざっくざっくという感じで。 「零式戦闘機」「戦艦武蔵」も捨てがたいが、やはりこれが 吉村昭のマイベストだと思う。 黒部廊下を歩く人は、…