結晶の写真

柔軟性結晶その2

アメーバ君2号。この化合物の写真を撮った人は私以外にはいないでしょう。たぶん。 1,1,1-tris(trimethylsilyl)ethane なんですけど。 目いっぱいギア効果を示す化合物ですね。 さっぱり結晶系の見当が付きません。いくら見てもわかりません。 変わり者なの…

今日のアメーバくん

今日はちょっと繊細な気分みたいです。 窓ガラス流れ落ちてゆく雨を〜♪

独り見知らぬ畦道行けども行けども行けども針の山

テトラフェニルシラン(メタノールから結晶化) x1.0, Macro Nikkor 12cm F6.3 (ap. 3.5)/Multiphot/D3 ライティングの難しさをヒシヒシと痛感しています。 ディヒューザ、白レフ、銀レフ、黒ケントで光をいじり、黒を締めてますが、なかなか。 追い込んでも…

アメーバくん

ガラス管に封じ込んで、ほっとくといつの間にか形が変わり、端っこのほうでアメーバっぽくなってる。 へんなやつ。 癒し系結晶。

結晶の森へようこそ

アダマンタン(化学者のダイアモンド)の樹枝状結晶。 この森に入ると、テトラポッド状の雪が降ってきます。

ふわふわ

構造は出せないけど、ある種のカルボン酸です。 酸クロリドの瓶を開けておくとゆっくりと蒸発し、空気中の水分と反応してゆっくりとカルボン酸になり、これが晶出します。 CVD みたいなものです。 カルボン酸は水素結合で会合体(普通は二量体)を作りやすく…

アコニチン再掲載

化学が専門の人でも、天然物の毒ってのは嫌なものです。 どんな人でも、トリカブトという毒草の名だけは知っていると思います。 保険金目当ての殺人事件にも使われました。 古くはアイヌもトリカブトの根から採取した毒を矢毒にしたそうです*1。 この植物に…

テトラフェニルシラン再掲

こうやってみると、束沸石とかみたいに、束になってるのがわかりますね。 やっぱり瓶の底。光がうまく当たらないー。

モルちゃん

写真は簡単に針状結晶の放射状集合体を作る化合物、テトラフェニルシランです。 ケイ素原子の上にフェニル基(ベンゼン環のことです)が四つくっついてます。 アルコール溶液を放置すると、蒸発して簡単に結晶集合体ができます。 大変脆くて、触ると粉々にな…

偏光顕微鏡写真

写真好きには最も馴染み深い結晶といったら、ハイドロキノンですね。 銀塩では、還元性現像主剤として、多用されています。 強い還元剤ですから酸化されやすく、酸化物のベンゾキノンと電荷移動錯体を形成して、褐色を帯びたような針状結晶が写真用として売…

柔軟性結晶

再び t-ブチルジメチルクロロシランの柔軟性結晶。 有機ケイ素化合物で、あまり一般の方にはなじみのない化合物ですが、以下のような分子構造です。 真ん中の分岐している炭素もケイ素の正四面体構造なんですが、この、炭素とケイ素の位置が結晶中にランダム…

ヨウ素

常温で固体の唯一のハロゲン元素で、元素の中でも数少ない分子結晶です*1。 蒸気圧が高いので放置すると結晶の根元の部分が蒸発し、先端部に昇華します。 こんな感じのグニョった結晶になります。 しかしこれでも単結晶なんですね。 ひし形の集合体っぽいの…

モザイク性 (mosaicity)

写真はこの間のテネシーの蛍石です。ひさみさんから買ったもの。 で、001面(正六面体の四角の面)の表面構造を撮ったのですが、モザイク性がきれいに出ています。 どんな物質の結晶においても、一見きれいな単結晶に見えるものの、実はよく調べてみるとそう…

ダイアモンド

写真は人工のダイアモンドです。えらくちっちゃいの。ぼくのこづかいではこれしかかえないんだ。 結晶は基本的には正六面体の角が切られた「切頭六面体(truncated hexahedron)」です。 正六面体の面はミラー指数では (001), 頭を切っているのは (111) です。…

閃亜鉛鉱

閃亜鉛鉱と水晶@ブルガリア 亜鉛の鉱石鉱物としては最も馴染み深く、いたるところで見つけられる鉱物。 硫化亜鉛なんですが、亜鉛サイトを非連続的に鉄が置換します。 鉄が多いと黒−銀色っぽくなります。 純粋なものに近いと茶色−赤系統、あるいは緑色だっ…

ビスマス(蒼鉛)

ビスマスの結晶です。人工のもの。 やっと酸化物皮膜をかぶっていないものがありました。 和名では蒼鉛って昔から言われるんですが、私にはピンクがかって見えます。 なぜ「蒼い鉛」なんだろう?薄紅じゃね? ビスマスは15族最高周期元素で、わりとヘンテ…

銀樹

銀樹です。 その名のとおり、銀の樹で、イオン化傾向のデモ実験でしばしば作られるものです。 銀イオンを含んだ溶液に、イオン化傾向のより高い金属を放り込んで放置しますと、銀イオンは金属銀まで還元され、逆によりイオン化傾向の高い金属はイオン化しま…

水晶の日本式双晶

さらに試行と検討。 (Crystallographic Params.) trigonal, P3121 (Locality) Japan (Photographic Data) Macro Nikkor 12cm F6.3 (ap. 3.5)/Multiphot/D3 石英は、地殻の中に含まれる元素のトップ1(酸素)とトップ2(ケイ素)の化合した二酸化ケイ素を成…

再び磁鉄鉱。 Fe2+Fe3+2O4 という組成で、混合原子価の鉄酸化物です。 砂鉄と呼ばれるのは、この鉱物を含む岩石が風化して生じた砂鉱です。 正八面体の結晶を作りやすく、およそころっとした結晶になります。この標本は稜が削げています。 結晶構造としては…

正八面体食塩の製法

たしか桐山センセの本には尿素って書いてあったような記憶が・・・ アスパラギン酸とクエン酸添加 特開2005−314141 http://www.j-tokkyo.com/2005/C01D/JP2005-314141.shtml 酢酸添加 http://jstore.jst.go.jp/cgi-bin/patent/advanced/detail.cgi…

銅の樹枝状結晶

(111)面を双晶面とする双晶を作りやすい傾向があります。 真ん中あたりのサイコロは、(001)面のみよりなる単結晶、その横のひしゃげたサイコロは、双晶です。 上の大きいのも双晶。骸晶を作りやすい癖があります。 銅塩を触媒として反応を試みたんですが、こ…

柔軟性結晶再び

柔軟性結晶は何度も撮っているんですが、またです。 分子の重心は比較的固定されているのですが、分子の運動が止まっておらずにその位置でぐりぐりごりごり熱的に動いていると、こんな感じの結晶ができます。 フラーレンの結晶などは典型です。 逆は、分子の…

パラゾールその2

こうやって見ると、barite の結晶に似てますね。 複屈折がよく見えます。

ジフェニルシランジオール

なんのことはないジフェニルシランジオールの結晶です。 メタノールから結晶化。 試薬会社はかんとうさんなので、サプライヤーは東芝シリコーンかな。 青い子をマルチフォトに乗せ、ベローズをベロベロに伸ばしてます。 フレーミングはD3のらいぶびう機能で…

モザイクでテトリスしましょ

p-ジクロロベンゼン。「パラゾール」の商標でおなじみの防虫剤。 この化合物、ジクロロベンゼン異性体では唯一固体です。 オルトおよびメタは液体です。 この結晶性は分子の対称性の高さに基づき、格子内で矢筈型の分子配列を取っているためなんですが、わか…

実験室のバラ

4番晶なのでヘキサン溶液を放置プレイしたら、バラの花が咲きました。 立体感でないです。難しいなあ。 レンズは大好きな B&L 48mm。 テッサー好き。 倍率は4倍。結晶の大きさは 4mm ぐらいです。 このくらいならまだ被写界深度が確保でき、絞ってもひどく…

傾軸式双晶

数日前の日記に書いた傾軸式双晶って、こんなのです。 全ての結晶が、矢筈型の傾軸式双晶になります。 ちょっとわかりづらいんですけど、細かいのもみんなそうなってます。 意識的に結晶を育てようとしたわけではなく、単なる純度上げのための再結晶ですので…

ながいコンブでぐるぐるまき♪

今日できた子なんですが、どうしてもオレに形を知られるのがイヤなようで、まともな結晶になってくれません。 そうか。おまえがそうならおれにもかんがえがある。 大東から陸前高田に抜けると、峠から降りてきたところで「くるくるレストラン」という名前の…

偏光顕微鏡写真

TCIのD0537が転がっていたので、これで偏光顕微鏡写真にトライ。 秋山実氏風に。 化合物を一粒取り、カバーグラス2枚に挟んで、ライターでさっとあぶって融点まで上げます。 ここで、よく二枚を張り合わせて液膜の厚さを薄くすると、干渉色がよく出ます。 …