日々是失敗

ポンピング開閉と水素ガス

以前、水素ガスはバルブを開ける際にポンピング開閉(ゆっくりとバルブを数回に分けて開放し、配管圧を上げていく作業)しなけりゃあかんという話がありました。 これについて調べてみると、水素は -80°C 以上の温度では、膨張に伴いその温度が上昇する「逆…

うまくいかん。遺憾。 こううまくいかんと気が滅入ってきます。 反応がうまく行かないのは私のせいではなくて、私の選んだ反応条件のせいか、あるいは化合物のせいなんですけど、自分が責められているようです。 反応を憎んで、人を憎まず。 条件を憎んで、…

亜硫酸ガス事件

情報ソースは伏せさせていただきます。 某国立大学の屋外ボンベ保管室に長い間放置されていた二酸化硫黄 7m3 2本からいつの間にか硫黄臭がするようになり、漏洩が疑われました。 そこであるガス屋が呼ばれたのですが、ガス屋はボンベを見るなり「こりゃ動か…

アセトンの略記

以前のことです。 ある女子学生さんが論文を読みながら、「この溶媒の AcMe ってなんのことですか?」って聞いてきました。 私「ああ、Ac はアセチル基の略称だよ。アセチル基にメチルが付いているのって、なんでしょう?」 女子学生「アセトン、ですか?」 …

死語の世界

学生さんに実験指示をするのに「500のエルレンに云々・・・」という話をしたら、彼は「エルレン」という名称を知りませんでした。 ここでは三角フラスコっていう名前で通ってます。 一般には三角フラスコとして知られるこの器具、発明者の Emil Erlenmeye…

ある論文の追試をやってみたのですが、論文記述の実験データがまったく再現できません。 なぜだろう?ちょっとうそくさいんですよね。

今日の格言

「燃えねぇブリはただのブリだ」 (解説)しばしば冷蔵庫を掃除すると「ブチルリチウム」と書かれたレクチャーボトルが出現して困ることがある。これが tert-ブチルリチウムなら相当注意して廃棄処分しなければならないからである。このようなときは少量をシ…

某だいがく の 実験事故 の 話を聞く どう考えても それは 指導者が悪いだろ みたいな がっこうほけんほう とか あんえいほう とか どくげきほう とか ってレベルじゃねーぞおい みたいな それじゃ 特攻とおなじだろ 野心や保身はいいけれども ちっとは 科学…

おじさんがわるかった

以前の硬質ガラス(旧区分で言うところの硬質二級)の破損ガラス器具は、Sという業者に頼んで何とか修理してもらいました。 修理に0.3諭吉もするんだもんなー。 しかし、修理から戻って数日後、修理の苦労もむなしく学生さんがその器具をバキバキに割って…

どさくさ

スワン酸化の後処理をしている際は、おならをしても反応のせいにできることを知りました。

保安ってのは作業効率に相反するものだけれど、安全第一は基本中の基本。 作業効率を取る人がいるのにもびっくり。 ダイガクキョージュってのは保安教育や訓練ってのにはご縁がないのかしらん。 それはそれで危険な状況ではあります。 学生を鉄砲玉にさせな…

飾りじゃないのよ消火器は

ばかもの。t-BuLi を水で潰すヤツがいるか!

直径1メートル、深度20mの井戸を一人で掘って一カ月かかるとします。 では10人で掘ると3日で終わるかというとそんなことはありません。 直径50cmにすると、一人で一週間で終わるかというと、やはりそうでもないのです。 同じことは反応操作や、単…

研究室の怪談のような試薬価格高騰の話

石油価格高騰により振り回されている昨今ですが、こんなことがありました。 某社のやや高価な試薬を発注したら、国内在庫なしで、本国から取り寄せだったのです。 その一週間で価格が二倍に値上げになりました。 海外の数社、特に AD, FLRCHM, AL などの会社…

オートクレーブのコンタミってのはどうしようもないですね。 スリーブを入れなきゃダメか〜。 もうビシバシに金属イオンは溶け出しちゃうし、汚れは落ちないし、バルブにこびりついたカスは混入するし。 オートクレーブ中に封管を放り込んで、与圧用の溶媒も…

めかぶ

大容量の装置を真空引きする場合、メカニカルブースター付き真空ポンプを使うのですが、この略称は例外なく「メカブ」です。 グローバルスタンダードかと思っていたのですが、使ったことのない人には理解できず、「めかぶ」を想像するようです。 アクセント…

あ、熊の証明

研究モチーフは、楽天的な夢を描いたものでも構わないのですが、悪魔の証明を人にやってもらう時は、相当綿密に実験計画を立て、隙のない理路立った実験で行うべきなのだということを覚えました。 必要のない悪魔の証明をいっぱいさせると、実験者が腐るから…

急いで口で吸え!

夏の暑さのため、冷媒、寒剤は売れに売れ、熱交換器(チラー)もビシバシ。 あいらは投げ込みクーラーの供給が需要に追いつかない状況だそうです。 この温度で低沸点化合物の合成はしんどいです。 で、チラーのエタノールを循環ポンプ(ひさしぶりのマグポン…

熱分解

Kugelrohr で蒸留しようと思ったら、すべて熱分解しました。 がっくし。 脆弱すぎる!

フッ素引き抜き

トリクロロシランを飛ばしてメガネレンズにくっ付けたら、表面の反射防止コーティングが剥げてしまいました。 普通、コーティングって低屈折率の物質を蒸着するんですけど、主流の MgF2だったようです。 クロロシランがフッ化物と反応して、フルオロシランに…

生成物が、予想と違った立体化学を持っていました orz 三方コック割った〜。 SNSYから買ったばかりなのに。 しかし、SNSY製ははっきりいってダダ漏れなので惜しくない。 次は YZW か ISI に頼むかね。 最近の各ガラス屋のすり合わせをよく見て検証した結果、…

ゴミサイドバンド

今日はぶるかぁの 500MHz NMR のシムファイルを調整してました。 z5 まで合わせた、カリッカリチューニングです。 ですが、ラインシェイプのシグナルの横に、へんてこなサイドバンドが出てきて、どうやっても消えません。 間隔は 6Hz。FID にも思いっきり見…

触媒活性

ある種の触媒反応をして、反応混合物から原料二種を蒸留にて除きました。 この留分(回収原料の混合物)を廃液のポリタンク上のロートに注ぎ込んだ瞬間、混合物がバチン! 液がはねて、飛び散りました。 どうやらロートに目皿代わりに敷いてある鉄の針金のグ…

たのまれもの

また合成頼まれた〜 少し手を抜く。自分のじゃないから。 80% だ。しかし絶対に不満の出ないレベルだ。 って言いたい。めいっぱい言いたい。言い放ちたい。

常圧か?

古い Ber. を読んでいて気付いたんですが、ミュンヘンでの常圧蒸留の沸点って、他よりも低いんです。 水は 98.5℃で沸騰します。 なんでかと思ったら、標高 500m あるんだそうです。 ずるいぞミュンヘン。 私も乗鞍で蒸留したいです。 (おまけ)昨日の教訓 …

真空ライン破損

朝、仕事場に来たら、J. Young のテフロンコック付き真空ラインのコック部が砕け落ちていました。 締めすぎによる応力で、夜中に砕けたものらしいです。 orz これ直すと2諭吉はかかるのよね。 草野のものほどではないんですが、Young のグリスレステフロン…

三方コック

三方コックを買ったら、駄々漏れで使えません。 コックの栓って、ラフに型とって、粗く摺り出して、仕上げで細かく摺るんですが、粗摺りの目が孔まで届いてるんですもの。 取り扱い業者を聞いたら「三商」だそうです。品質管理悪いことこの上なし。 どうも人…

永眠

だましだまし使用していた分析機器は、停電復帰時の再起動でも復帰せず、永眠されました。 享年11歳。 もはやこうなると電源を切ってはいけません。 走り続けていなければ倒れてしまう自転車みたいに。

職人の語る固着したスリのはずし方

実験者レベルでは ねじる ゴムを巻きつけてねじる ヒートガンであっためてねじる ヒートガンであっためて叩く ヒートガンであっためて、ゴムを巻きつけてプライヤーでねじる バーナーで加熱して叩く の順番を採用している私ですが、某社の職人さん情報では、…

やっぱりろ過はろ紙がベストです。 きれいなことが保障されてますから。 しかもディスポーザブル。