理工

柳津西山地熱発電所

定格出力 65,000 kW を叩き出す、日本最大出力の地熱発電所です。 約十万世帯の一般家庭消費電力を稼ぐことができます。 無人運転をしており(メンテナンスフリーというわけではない)、その安定性の高さがわかるかと。 近隣の温泉湧出にも、影響が皆無だと…

合成蛍石

天然物を顕微鏡対物レンズに使うのは1800年代末からあるのですが、人工物は1949年、D. C. Stockbarger によって太さ5cmが作られています。 方法は、いわゆるブリッジマン・ストックバーガー法です。 これを日本人技術者が試行し、研磨法を身に付け…

眼鏡拭きの秘密

まずは写真から。これ、なんの布だかわかりますか? これ、眼鏡拭きの織布の代表製品、東レ「トレシー」の拡大写真です。倍率10倍。横幅3ミリぐらいです。 もっのすごく繊維が細いの。オリジナル解像度でなければ繊維が見えないくらい。 オリジナル解像度…

ハスやサトイモの葉が水をはじくわけ

昨日、ハスやサトイモの葉っぱの上の水滴がコロコロでかわいいよって書きました。 あれ、はじくようにヤツラの工夫がしてあります。単純に表面がツルツルだからはじくんだよってものではありません。 葉が、水や汚れを瞬時にはじき落とせる機能を獲得すれば…

炭素ナノちくわぶ

いろいろな使い道があり、めっぽう強い炭素ナノちくわぶなのですが・・・ 縦に並べるとほぼ理想に近い黒体ができる http://wiredvision.jp/blog/yamaji/200905/200905191101.html これは写真撮影の背景にいいかもしれない。レンズの中に基板成長させればコン…

注射針の先

あるところで、注射針の角度指定という話になり、45度で切り落とすというネタがあったんです。 えー?45度?それじゃセプタムに刺さらないって。 私「注射針の角度は医療用で12度よ。それじゃ、注射針の先のファセットが取りづらいでしょ?」 しかし、聞い…

黒いオバマ

http://wiredvision.jp/news/200811/2008110522.html http://www.flickr.com/photos/ajohnhart/sets/72157608561494488/ シャープだなー。

髪の毛の炭素からダイアモンドを作る

http://www.heart-in-diamond.jp/diamond.html かなりびっくりしました。 そこまで狙い定めて単結晶育成できるようになったのですか。 数年前、新宿ショーでロシアの業者が黄色い人工ダイアモンドを持ってきて、「へー、宝石質のものができるようになったの…

絶縁破壊再掲載

今日も絶縁破壊のカメラ担当でした。 前は三脚を立てましたが、絶縁破壊のメインイベントはおそらく1/100 秒程度ですし、そのときに自発光するので手持ちでもいいか、と言うわけで手持ち撮影。 SD14 + Macro 105mm の組み合わせ。 シャッタースピード 1-1.3 …

七色のスペクトラム

これは、液晶プロジェクターの心臓部、クロスダイクロプリズムです。 液晶プロジェクターの仕組みは、光源から出た光を均一な平行光にして、これを二枚の干渉膜のハーフミラー(タマムシの色と同じ原理)で、赤、緑、青に分けます。この色ごとに液晶パネルで…

フチュール、アスベストを無害化 MF工法を開発

もう二年も前のニュースですけど。 防水工事業者のフチュール(本社=岐阜県多治見市室町12―40―1、寺村一彦社長)は、石綿(アスベスト)を無害化する「MF工法」を開発し、今月から本格的な受注活動を開始した。既に民間企業6件からの受注が決まり、自治…

id:starfuckers さんのフッターにあった 「人間活動の多くの分野では、その分野に対する愛好がなくとも優れた専門家になることは可能です。しかし、科学や芸術では、心底没頭することがなければ優れた専門家にはなれません」 レフ・ダヴィドヴィチ・ランダウ…

ルーペ

http://www.gmc.or.jp/shohin/sub/item/h0098.html シュタインハイルは一群三枚の張り合わせレンズの設計の一つだが、第2面と第3面の曲率が深く、高倍率は非常に作りづらい。国内ではカートンと東海産業がシュタインハイルを売っている代表メーカ。ニコン…

ルーペ

http://www.gmc.or.jp/shohin/sub/item/h0098.html シュタインハイルは一群三枚の張り合わせレンズの設計の一つだが、第2面と第3面の曲率が深く、高倍率は非常に作りづらい。国内ではカートンと東海産業がシュタインハイルを売っている代表メーカ。ニコン…

双眼実体顕微鏡

高千穂光学 SZX7 +ポラロイド板が納入される。さっそくテスト。 ・・・いい。 ハイアイ。深い被写界深度。かっちり合うピント。 最大倍率でもサンプルとレンズの距離が5cm近くゆとりが取れる。 それなりの視野角で、立体視もまあまあ。 全倍率域でそこそ…

ウォームビズ・カリキュレータ

http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03500.jsp?p=bpc021 工学系ほとばしり。 あとで計算してみよう。 タバコ吸いの係数が大きいのが気になる*1。 *1:外気空調負荷が非喫煙者に比べて 2.8 倍。タバコ吸いは外に放り出した方がエネルギー節約の面…

仮説と実証

理系の研究者の頭が固いというある人の文を読む。 それは偏見。科学というものを知らなすぎ。 研究者にも、わからないことはいっぱいある。 というより、わからないことの数は研究者のほうがはるかに多い。 理論は、あくまでも自然現象を説明する作業仮説に…

マルチプライヤー

上の写真は電子増倍管 (electron multiplier)。 古いものを分析機器から外しました。 イオンや電子流を検出して、増幅する部分です。 どういう仕組みかというと、右の入り口から電子が入ると、ベリリウム銅でできた最初の板に当たり、5個ぐらいの電子になり…

寺田寅彦とX線結晶学

ちょっと書き物で調べていたのだが、X線結晶学の初期に、寺田寅彦が多大な貢献をしていたようだ。 古典的な結晶形態学の創始者はもちろん R. J. Hauy で、有理指数の法則を見いだした意義は大きい。 1912年に、M. v. Laue が鉱物類の単結晶にX線を当てて…

ホタルのレンズ

Fluorite は屈折率の波長による変化が小さく(この特性を「低分散」という)、人工の単結晶 fluorite でレンズを作ると猛烈に性能の良い光学系が組み上がる。 波長によって焦点位置がずれる「色収差」を補正するには、もってこいの材料だ。 屈折率は小さいの…

コクヨ

http://www.kokuyo.co.jp/press/news/20050407-395.html 研究(実験)ノート。補助帳簿より安いぞ。買いだなこれは。

科学系出版社はねばり強い?

某さんは、ある出版社に原稿を頼まれてから3年以上経過しているにもかかわらず、まだほとんど執筆していないらしい。 出版社もよく待つなあ。辛抱強いよ。ホントに。 出版業界が以前ほど儲からず、分野がどんどん進歩し細分化しているにもかかわらず、きち…

画像解析

地学や生物関係でよく使われている NIH Image を使ってみた。 これはよくできているソフトウェアだ。 こんな良い出来の画像解析ソフトウェアがフリーだなんて信じられない。 フォトショップはレタッチにはいいんだけど、画像処理向きじゃなかった。 こいつは…

財団法人時代の理化学研究所の製品を入手した。 仕上げの良さ、精度ともに、現代のものにひけをとらない 芸術品というほどではないが、エンジニア魂をひしひしと感じる。 廃棄物品なのだが、勿体無いので「財団法人 理化学研究所」の金属板だけひっぺがした…